霊が存在する驚異の証拠


 霊が永遠に死なないという実話を紹介したい。2019年12月2日の「世界まる見え」という番組で放映された霊能力者の話である。

 1996年9月19日、人口6000千人程度の小さな町オハイオ州ベレプレである事件が起こった。妻が行方不明だと言う通報が夫から警察署に入ったのである。
 
 行方不明になったのはジェニファー・マクレディという31歳の女性で、警察官の夫ジャック・マクレディと子供二人のごく普通の4人家族の主婦である。
 
 デイブ・ガーヴィー部長刑事が捜査の担当になった。その部長刑事は「夫婦にはトラブルが付きものです。夫や妻が失踪したとの通報に警察は一々まともに取り合っていられません。最初の3〜4時間ぐらいは様子を見ないと無駄骨を折るに決まっています」と言っていた。
 
 三時間ほどして夫のジャックから再び連絡が入った。「妻は行方不明ではなさそうです。彼女の私物が全部持ち出されていてテーブルの上に結婚指輪が置いてありましたから」
 
 警察官の夫は妻が浮気相手と駆け落ちしたのかも知れないと落ち込んでいた。ところが事態は最悪の展開になっていた。この事件を解決に導いたのはある一人の霊能力者の言葉だった。
 
 娘が行方不明と知った母親は「娘が私たちに一言の相談もせずに家を出ることなんてあり得ません。何かとんでもないことが起きたに違いないから捜査をしてほしい」と警察に頼み込んでいた。
 
 その日の夜、警察は近くの公園に乗り捨てられていたジェニファーの車を発見した。入念に調べたが、血痕や争った形跡や事件性を示すものは何も発見されなかった。さらに家族や友人への聞き込み、銀行口座や電話の通話記録なども調べて見たが手掛かりになるものは何もなかった。
 
 ジェニファー・マクレディが忽然と姿を消してしまって五日が経過しても捜査員たちは手掛かりが掴めないままだった。ジェニファーの母親は「警察は娘の捜索を本気でやってなかったんです」と不満を口にした。警察への批判が高まる中でガーヴィー刑事は一人の職員から、ある人物の力を借りた方がいいと助言を受けた。
 
 その人物とはジョージア・ルドルフという人物でこれまで何度も不思議な力で警察の捜査に協力してきた霊能力者だった。職員から霊能力者の電話番号をもらったので、まったく手掛かりがなくデスクで途方に暮れていたガーヴィー刑事は半信半疑ながら電話を掛けて見た。
 
 電話を掛けられたジョージア・ルドルフはこういう風に語っていた。「警察の方は最初行方不明者の件でと言いました。でも私はすぐに答えました。これは行方不明じゃないわ。残念だけどその人はすでに亡くなっています。人間は目に見える物が全てではありません。亡くなった方の魂は私の中に入って来ていろいろな情報を伝えてくれます。しかし、生きていれば私の中に入ってきません。探している人物は私の中に入ってきました。残念ながら死んでいるわ。刑事さんにジェニファーは本当に死んでいるのか、と聞かれましたが、イエスと答えました。彼女に何が起きた?と聞かれ、頭に一発の銃弾を受けて殺されたと答えました」
「遺体は何処に?」
「遺体の場所は分からないわ。でもそこまでの行き方なら分かる。ベルプレの町を出て南へ向かうとはっきりとは分かりませんが298という数字が見えてきます。その場所から砂利道の上り坂が見えるのでその道を上がっていくとジェニファーが見つかると伝えました」
 
 ガーヴィー刑事は電話で話を聞きながら思わずゾッとした。ここから数百キロ離れたピッツバーグに住んでいる彼女がなぜ知っているのかと。ベルプレの南にはトーチという町があってそこを通る道路が298号線だった。

 早速ガーヴィー刑事はベルプレの町を出てハイウエーを南へ向かいトーチから298号線に入り注意深く走っていると、ついにそれらしい砂利道の上り坂を発見した。ここからは何一つ見落としてはならないと歩いて坂道を上ることにした。

 すると約150メートルほど行ったところに土の色が他とは違っている場所があった。つい最近掘り返されたような感じだった。そして素手で土を掘り起こすとナイロン製の寝袋が出てきた。
 
 ガーヴィー刑事はただちに現場一帯を封鎖し、犯罪特別捜査班の出動を要請した。周りの土を取り除き、寝袋のファスナーを開けると頭部を銃で打ち抜かれた変わり果てたジェニファー・マクレディの姿があった。何と霊能者のジョージア・ルドルフは遺体の発見現場から殺害方法に到るまですべてを言い当てたのだ。
 
 ジョージア・ルドルフは刑事に犯人は誰だか分かるのかと聞かれた。ジョージアは「分かります」と答えた。「言い憎いけど犯人は警察官だと思う。力強くてがっしりとした体格の警察官です」と語った。
 
 ガーヴィー刑事は犯行に関与した可能性があるのは殺害されたジェニファーの夫ジャック・マクレディだと思った。ガーヴィー刑事がジャックに遺体が発見され殺害されていたと伝えると、ジャックは崩れ落ち両手で顔を覆って号泣した。だが、ハンカチは少しも濡れていなかったそうである。
 
 ジャックは一度も遺体の発見場所や殺害方法について尋ねてこなかった。警察は令状を取り彼の自宅を家宅捜索した。すると、ジャックが無くなっていたと言っていたジェニファーの私物がガレージの天井裏から見つかった。さらに物置小屋のシャベルに付いていた土が遺体発見現場の土と一致した。
 
 殺人の動機はジェニファーが子供たちを連れて離婚したいと言い争いになったからだった。こうして霊能力者ジョージア・ルドルフの驚異的な能力により事件は解決した。
 
 ジョージア・ルドルフは語る。「死者が私の心に入り込んでいろいろと教えてくれるんです。ジェニファーは発見されたがっていた。そうに違いありません」
 
 物質である肉体は滅んでも、神の一分霊である霊は永遠に死なないのである。霊には意思があり、それを感じることの出来る霊能者には意思を伝えることが出来るのだ。いつでも霊は大空を自由に飛び回れるほか、どんな障害をも自由にすり抜けることが出来るのである。

 しかし人を殺したり、利己主義に塗れた人間は、暗黒の中で何百年も悶え苦しむのである。何の罪も犯さない人間と同等であるはずがない。何百年も悶え苦しんだ挙句、物質世界に生まれ変わった時は、自分が相手にした事と同じことが返ってくるのである。残酷に人を殺した人間は残酷に殺される運命から免れることは出来ない。そうやって神の因果律は数学的正確さで達成されるのである。

 神の沈黙の謎
(沈黙の謎が解けた)衝撃の前世の記憶 霊界の証明