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太陽から船の位置を求める方法(6)


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太陽から船の位置を求める方法(その6)です。

まずメリパス時の計算メモです。

推定位置 (lat)30-29.3N  (Long)138-18.0E        Δa +1.66×(+8.5)
                                  14.1E             = 14.1E
             ----------      -----------
補正位置      30-29.3N        138-32.1E        Δl -1.19×(1.0)
                  1.0S             1.2W             = 1.2W
             ----------      -----------
確定位置      30-28.3N        138-30.9E

SAT  12-00-00       d  18-29.2S
LinT  9-14-08(-       30-29.3N(- ( *:SとNなので+になる )
----------------       -----------
GAT   2-45-52          48-58.5
EofT   -12-43(-          ↓   ( 90度からひく )
----------------       41-01.5
GMT   2-58-35             -7.6 ( 高度改正 )
DfU  +8-54   (+       --------
----------------       40-53.9 ( ←計算上の南中高度 )
SMT  11-52-35          40-54.9 ( ←測高度 )
                       --------
                    差(I)  1.0 S'ly
これは順番に上から下へ書いていったものではないので、順に説明します。

まずは、モーニングサイトでのZと差(I)より経度補正をします。(その部分だけを以下に抜き出します。)

推定位置 (lat)30-29.3N  (Long)138-18.0E        Δa +1.66×(+8.5)    
                                  14.1E             = 14.1E
             ----------      -----------
補正位置      30-29.3N        138-32.1E 
正午の推定位置から、Δaとモーニングサイトで求めた差(I)=+8.5を用いて経度の補正を行います。
緯度は南中高度により正確に求まるので、緯度補正はしません。

ΔaとΔl(エル)は経度改正係数といって、Zと緯度(lat)により求まります。
経度改正係数を書いてある表が手元にあるのです。(コピーに表24とあります)
が、「天測暦」にも「天測計算表」にもこの表はありません。(どの書籍にあるのだろう???)
しかし、心配はいりません。こういうものは計算で求まります。
Δa=1/(sin(Z)×cos(lat))
Δl=1/(tan(Z)×cos(lat))
  Δa= 1/(sin(135.6)・cos(30.49)) = +1.66
  Δl= 1/(tan(135.6)・cos(30.49)) = -1.19
Zが135.6 → S44.4E(北または南より±90度であらわす)のため、+がE、−がWとなります。
このΔaに差(I)を掛けて経度を補正します。

<つづく>

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