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航法計算の話し;大圏航法 |
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航海に使う航法計算にはもう1つ大圏航法と言うものがあります。 これは、読んで字の如く、大圏を航海する時に使用します。 大圏とは、 「地球表面に描いた大円」→大円 大円………「球とその中心を通る平面との交わりの円。地球の大円を大圏とも言う。」 大圏航路…「地球の大円(すなわち大圏)に沿った航路で、始点と終点とを結ぶ最短距離となる。」 とあります。(岩波書店「広辞苑」第三版より抜粋。今は第四版?) が、ちょっとわかりにくいですかねぇ。 子午線や赤道は、大圏になります。 等緯度の線は大圏ではありません。 簡単に言うと大圏とは、それをバサッと切るとその中心が必ず地球の中心になる線なのです。 最近はオートパイロットで大圏を航行することもあると聞きますが、大圏を航行するには、徐々に変わっていく針路に常に船を沿わしていく必要があるので、練習船では大圏航路をとることはまずありません。 したがって、ここは公式の紹介だけにしておきます。 【大圏航法の公式】 大圏航法の場合は、位置1(lat1,Long1)から位置2(lat2,Long2)に行ったことを前提に考えます。 したがって、DL = Long2 - Long1 として計算します。 Dist = acos(sin(lat1)*sin(lat2)+cos(lat1)*cos(lat2)*cos(DL)) I.Co = acos((cos(lat1)*sin(lat2)-sin(lat1)*cos(lat2)*cos(DL))/sin(Dist)) F.Co = acos((sin(lat1)*cos(lat2)-cos(lat1)*sin(lat2)*cos(DL))/sin(Dist)) DL(v) = atan(1/(sin(lat1)*tan(I.Co))) lat(v) = asin(cos(I.Co)/sin(DL(v))) Long(v) = Long1 + DL(v) ここで、I.Co : 出発時の針路、起程針路(Initial Course) F.Co : 到着時の針路、着達針路(Final Course) lat(v), Long(v) : 頂点位置(一番極に近づく位置)の緯度経度 ここでも、計算時は通常、北と東を「+」、南と西を「−」とします。 |
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