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帆船の航法 |
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実は、帆船の場合に説明しにくいと言った理由は以下の部分にあります。 >> まずは、準備の(2)と(3)を調べます。 >> >> 1/26 2140: 33-14N、 135-41E ← 1月26日午後9時40分の確定位置 >> 1/27 0910: S39E(141゚) 170.3miles ← 上記確定位置からモーニングサイトまでの針路、距離 >> >> これらより、今の時刻(1/27,0910)での推定位置を計算します。(準備の(4)) 帆船が帆走している場合にはね風の方角により針路を変えながら走ることがよくあります。 例えば、帆走時の例を書くと以下のようになります。 6/28 1200: 39-45N、 152-10E (←これは前日正午の確定位置) 6/29 0910までのログ N35E(35゚) 27'(miles) N40E(40゚) 55' N45E(45゚) 19' N20E(20゚) 33' Dlの計算 :27 * cos(35) = 22.12 55 * cos(40) = 42.13 19 * cos(45) = 13.44 33 * cos(20) = 31.01 ---------------------- 108.70 = 1゚-48.7' 推定緯度:(39-45N) + (1-48.7) = (41-33.7N) 中分緯度:(39-45N + 41-33.7N) / 2 = (40-39.35N) Depの計算:27 * sin(35) = 15.49 55 * sin(40) = 35.35 19 * sin(45) = 13.44 33 * sin(20) = 11.29 ---------------------- 75.57 DLの計算:75.57 / cos(40-39.35) = 99.61 = 1゚-39.6' 推定経度:(152-10E) + (1-39.6) = (153-49.6E) このように難しいわけではないのですが、説明も計算も面倒なのです。 上述の例ではコースの変更は4回ですが、多い時には前日の正午からモーニングサイト時までに8回くらいコースを変えている時があります。平均では3〜4回くらいだったと思います。 もちろん、風が安定していれば機船同様、ログ1本ということもありますヨ。(あまり記憶にないけど...(^^;) 機船実習時には基礎をキチンと学ぶため、電卓の使用も禁止されていました。 三角関数なども数表(「天測計算表」にある)を使って計算していました。 しかし、帆船実習では電卓使用はOKだったので、私はポケコンでプログラムを組んで、コースとログを入力するだけでDlとDLを求めるようにしていました。(上記は説明のために、久しぶりに1つひとつ計算をしなおしたものです。) |
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