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神戸〜ポンペイ(1) -- 出港式


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青雲丸の本出港がやって来ました。

『本出港』

遠洋航海へいよいよ向かう時の出港のことを私たちはこう呼んでいます。

神戸の本出港時には、神戸市が必ず素晴らしい出港式をしてくれます。
クイーン神戸による見送り。
神戸市消防音楽隊の演奏。
等々。

音楽隊はメニューが決まっており、豪華客船の時も同じで、「錨をあげて」で始まり、「蛍の光」で見送ります。
が、練習船のときは特別に「練習船の歌」というのを演奏してくれます。
(右の写真は北斗丸の出港式の様子ですが、星雲丸もよく似たものです。少し寂しいですが、機船の出港なんてこんなものです。演奏隊の右後ろ(写真では左下)にクイーン神戸の方々が来ておられます。)

私はこの時、船尾配置になっていました。
青雲丸の船尾は少し特殊になっていて、ロープの巻き取り装置などが上甲板より1つ下の甲板にあるので、登舷礼に出遅れて、上甲板に出た時には岸壁から100m以上離れていました。
北斗丸の神戸出港(出港式)の様子
北斗丸の神戸出港(出港式)の様子

この後は、いつもの神戸出港と変わりありません。
大阪湾を南行し、紀伊水道をぬけ、紀伊半島沿いに潮岬の沖にまで行きます。
ここからは初めての遠洋航海で少し戸惑いました。
日本を離れる所(起程点)と、目的地(ポンペイ)の沖に着達点を設定して、そのあいだを天文航法で進みます。

天文航法では正午に太陽が南中するように船内時を設定します。
ただ、船では正午は当直交代の時刻なので、南中は正午の少し前、できるだけ11:54〜11:57頃になるように設定します。

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