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長期実習-国内編(2) -- 青雲丸のプロペラ |
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淡路島の洲本沖で錨泊後、青雲丸は鹿児島に向かいました。 この間に操練といって、火事や浸水など色々な事態を想定しての避難訓練を行ないました。 船では1ヶ月に一度は必ず何らかの操練を義務づけられています。 この時は防火訓練で、体の小さい私は救助される人の役をさせられました。 この後、いつもはよく揺れる四国沖を通りましたが、この時はまったく揺れませんでした。 「停泊している時のように、こんなに揺れなくても船は走れるんだ。」と改めて感心したほどです。 しかし、このまったく揺れない海域で、漁船から人が落水し海上保安庁が捜索しているので、付近航行船舶は注意するようにとの指示がありました。 |
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この揺れない原因の一つに、青雲丸に採用されたハイリー・スキュード・プロペラが挙げられるのではないかと思います。 青雲丸は古い船ですが、色々な実験をされる船で、なかにはこういった最新の技術が採用される時もあります。 このクラスの船のプロペラ(スクリュー)は直径5mくらいあるため、水圧の差や水流などの関係で気泡が発生し、これが振動やプロペラの腐蝕の原因になります。 |
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普通のプロペラは多分みなさんが普通に思い浮かべている物です。(^^: となりどうしの羽(ブレード)が重なりあっていないのです。 しかし、ハイリー・スキュード・プロペラはブレードの先が次のブレードの裏まで延びて重なっているような形をしています。(**2) 潜水艦ではかなり前から採用されていた技術らしいのです。 こうすると、気泡の発生が少なくなり、その結果振動なども減るようです。 しかし、欠点もあって、バックする時(スクリュウが逆転する時)は前進するとき以上に振動するのです。 船はバックすることが少ないので、これで構わないみたいです。 |
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