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長期実習-国内編(1) -- 神戸沖でのトラブル |
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今回から、機船での長期実習の話しをします。 私の機船での長期実習は、1988年12月16日から翌年の3月15日までの航海です。 乗船したのはディーゼルエンジンの青雲丸です。 「青雲丸」という船名は、就航時に運輸大臣であった中曽根元首相が名付けたものだそうです。 長期実習は、 12/16に神戸で乗船、淡路島の洲本沖と鹿児島市沖で錨泊したのち、 12/24に東京晴海埠頭に着き、正月休みをはさみ、 1/13に東京出港、千葉の館山沖と三河湾の蒲郡市沖に錨泊し、 1/21に再度神戸第四突堤に着岸。 その後、1/26に神戸出港、 2/2〜2/5までマイクロネシア連邦のポンペイ(旧ポナペ)、 2/16〜2/21までニュージーランドのオークランドに寄港し、 3/9に東京に戻ってくる航海でした。 この航海は出だしから、すごいエピソードがあります。 それは、神戸から洲本へ向かう途中です。 その時、私は船橋でリーサイド役でした。 機関室から連絡があって、エンジントラブルで機関をストップするとのことです。 しばらくして、徐々に船のスピードが落ちてきました。 その後、20分程度で直るとの連絡もありました。 |
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私たちははじめ操練(障害を想定した訓練)かとも思いました。それほど、当直の航海士や部員さんの動きは平静でした。こういう時(漂流時)には、昼間であればマストに黒玉2個を連掲するそうです。 部員さんたちは全くあわてもせずにこの準備をしていました。 結局約1時間ものあいだ、明石海峡を通過する船舶の多い海域を、迷惑にも漂流することになりました。 運輸省の船員を養成する船が・・・、です。 原因はメインエンジンの第一シリンダの冷却水のパイプがふっとんだからのようです。私たちは船橋で結構冷静だったのですが、エンジンルームに当直に入っていた連中はてんやわんやだったようです。 この航海は結構こういったエピソードがあるのでその都度紹介しようと思います。 | ||
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