トップ >> 練習船実習・回顧録 >> 機船の話し・短期実習編 >> 短期実習(4) -- 機関部の仕事


短期実習(4) -- 機関部の仕事


<< prev next >>

短期実習の話しを長々としていますが、もうしばらく・・・。
以前に私たちの1学年上より航機両用教育という話しをしました。
したがって、短期実習のあいだは、エンジンルームにも船橋にも同じだけ入ります。
また、タービンエンジンについても説明すると言いました。
ということで、今回はそのあたりの話しをします。

機関部門の仕事は結構沢山あります。
船という環境を支えているのは機関部だといっても過言ではないでしょう。
では、機関部の仕事をざっと挙げて見ましょう。

(1) 機関(メインエンジン)の運転・保守整備。
(2) 船内の電気系統の管理。
(3) 船内の冷暖房系統の管理。
(4) 船のタンクの状態の管理。

これらの面倒を見るために、具体的には、メインエンジン、発電機、ボイラーなどが正常に動くように点検すること、タンクの残量を知っておくことなどが、機関部の主な仕事です。

タンクの種類には、燃料、潤滑油、清水、飲料水があります。(**)
これらのほか、冷凍機や造水機といった装置の運転・保守も機関部の担当です。

こうやって書き挙げると、船内の暮らしが機関部によって支えられていることがよくわかると思います。
実習生はこれらの仕事の手伝いをして、機関部のことを知っていきます。


(**)
船内には、それらが通るパイプがあります。それぞれマーク(色やその本数)により見てわかるようになっています。
さて、清水と飲料水の違いですが、どちらも真水には違いないのですが、「飲料水」については水道法の基準を満たした清水のことを言い、飲料水以外をただの「清水」と区別しています。
(パイプに付いているマークは、「清水」が青線1本、「飲料水」が青線2本です)
洗面所や風呂の水、洗濯機に使われる水は「清水」です。(トイレで流す水は「海水」だったりします)

<< prev next >>

戻る