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ホノルル〜東京(2) -- わや!下船試験 |
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セールのアンベンディングを終えると、日本丸は私たちが浦賀のドックで初めて出会った時の、さびしい姿になってしまいました。 そして、次の日は日付変更線を東から西に横切り、8月20日がスキップしました。 次の大イベントは試験です。 私たちは卒業旅行をしている訳ではなく、あくまで航海実習をしているので、単位認定のためのペーパーテストもきちんとあるのです。みっちり2日間試験が行なわれました。 試験のあとは、機走の当直にはいります。 が、試験結果が発表されると追試を受けないと駄目な人も出てきて、当直の人数が十分ではないときもありました。 しかし、試験が終わると、あとは東京を目指して進むだけとなりました。 試験を受けているあいだに日本丸はかなり西に進んでおり、日本の経済水域に入りました。 日本の一番東側に位置するマーカス島(南鳥島)を、8月25日の早朝には視認することができました。 このマーカス島には、漁船などで無線で位置決定をするロランシステムの送信アンテナのひとつがあるのと、気象基地があるだけの小さいのっぺりとした島です。しかも、この島の周りは素晴らしい漁場でもあります。 |
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![]() 釣り好きの日本丸船長は、この島の周りを2周もして魚釣りをしました。 成果は最長80cmのものをはじめ、6本のサワラを釣り上げました。 この航海では、行きの航海でカツオやイカを釣り上げましたが、最大のねらいだったキハダマグロやホンマグロは結局釣れずじまいでした。 さて、ハワイから東京までは地図上でみると、マーカス島を通過すると少し遠回りになります(メルカトル法の地図上で直線となる漸長緯度航法ではもう少し北側、二点の大圏を通過する大圏航法で進むともっと北側を通る)が、船ではなるべく目標となるものを確認しながら航海していくのが基本となっていますので、次の目標はやはり少し遠回りになりますが父島を目指すことになります。 |
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