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シアトル〜ホノルル(3) -- 夢の実現;ハワイ沖での帆走


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日程を取り戻すために機走を約2日間行ない、ハワイ諸島が見えるところまでやって来ました。
帆船に乗ったからにはハワイ沖で帆走したい、という夢がありました。
その夢がかない、オアフ島の東端のマカプー岬が肉眼で確認できる距離まで来た時に、帆走準備に入りました。
朝のヨンパー、5時のことでした。

このときは機走中で、ワッチの人数が少なかったのですが、私を含み6人で帆走準備をおこないました。
準備は、ヤードにバントラインと言われるロープできれいにくくりつけられているセールをほどくのです。
ほどいたバントラインもまたきれいに整理して、ヤードにくくりつけます。

普段の帆走ワッチ中は1本のマストに20人くらいの人数で行なうのですが、この時は6人で3本のマストすべての準備を行なったのです。2人でマスト1本ずつ、私はフォアマストを担当しました。
縦帆がアンベンディング済みでないので、横帆のみなのですが、2人で6枚のセールを準備するのは40〜50分程かかりました。
フォアマストの上に登っているとき、後方のマウイ島から太陽が昇ぼってきて、その光を受けて前方のオアフ島が美しく輝きました。
このときの景色は、今でもまぶたに焼きついています。

時刻は、06:30。
前直(ゼロヨン)を除く実習生がタンツーをするために起きてきます。
このときの人数を利用して帆走状態に移行しました。
そして、オアフ島の東端からダイアモンドヘッドを越えるあたりまで、時間にして約4時間帆走しました。
ワイキキからホノルルのダウンタウンが全て一望できる場所に錨泊し、安着パーティーということになりました。
(書いてはいませんでしたがシアトル(正確にはポート・エンジェルス)到着時にも安着パーティーを行なっています)

そして次の日、日本丸はアロハタワー近くの岸壁に着岸しました。

ダイアモンドヘッド
ホノルル沖に錨泊(ダイアモンドヘッドを望む)


アロハタワー
アロハタワーの近くの岸壁に着岸
(日本丸の甲板上から撮影)

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