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コーヒーブレーク(4) -- 乗組員の呼び名 |
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士官や部員さんの呼び方も日本語名称はあまり使いません。 士官は甲板部では、 ・ 船長 :キャプテン ・ 一等航海士:チーフオフィサー(略してチョッサー) ・ 二等航海士:セカンドオフィサー ・ 三等航海士:サードオフィサー 帆船には航海士が沢山いる為、それぞれの階級に次席や三席という階級があり、 ・ 次席一等航海士はファーストオフィサー、 ・ 次席二等航海士はBセカンドオフィサー(ビーセコと影ではいいます) ・ 次席三等航海士はBサードオフィサー(単にビーサーということもあります) 等航海士だけはチーフの次にファーストがはいるため、他のとずれて行きますが、三席は頭にCがつきます。 士官の機関部は、 ・ 機関長 :チーフエンジニア(またはチーフエンジャー) ・ 一等機関士:ファーストエンジニア(ファーストエンジャー) ・ 二等機関士:セカンドエンジニア(セカンドエンジャー) ・ 三等機関士:サードエンジニア(サードエンジャー) 機関士は機関長がチーフで一等機関士がファーストなので、次席はBが三席はCが共通で頭につきます。 あと、事務員の士官はパーサーがいますが、パーサーは少し特殊で事務長のほかに次席、三席の事務員がいるのですが、事務長がチーフパーサーで他の人は階級に関係なくアシスタントパーサーといいます。 通信部はレディオオフィサーといい、機関部同様、長がチーフ、一等がファーストと続きます。 部員さんの呼び方ですが、 甲板部では、 ・ 甲板長:ボースン(Boatswain) ・ 船匠 :カーペンター(とはあまり言わず「大工さん」と呼んでいます) ・ 操舵手:クォーターマスター(Quarter Master) ・ 甲板員:セーラー(Sailer) 機関部では、 ・ 操機長:No.1 Oiler(略して「ナンバン」と呼びます) ・ 操機手:Oiler 甲板部も機関部も一番下の位だけは、職階級名で呼ばずに直接名前で呼んでいました。 昔読んだ本に「海軍よもやまばなし」という本があり、著者は戦艦「武蔵」の厨房に乗り組んでいた人で、その時の話しを、おもしろおかしく書いているのですが、このなかに三等航海士を「サードッサー」と呼んでいる記述があります。 戦時中、野球などではアウトやセーフを敵国語だということで違う言葉(日本語)で言っていた話しを聞きますが、船の中では英語が万国共通語(?)であったため、英語であっても日本語に改めずに使用していたのではないかと思います。 |
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