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大阪(1) -- まるで海賊船 |
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いよいよ大阪入港です。 天保山岸壁での日本丸と海王丸の着岸位置は、岸壁のある安治川の上流方向に舳先を向けて、上流側が海王丸、下流側が日本丸となっています。 私たちの日本丸は下流側なので、抜錨(錨を抜くこと)準備をしながら海王丸を待っていました。 しかし、海王丸が遅れているとの連絡があり、私たちのほうから先に入港することになりました。 なかなかすごい歓迎です。 私の入港部署は船首配置でした。着岸作業には、ほぼ半時間かかります。 丁度日本丸の着岸作業が終了したくらいに、海王丸が姿を現わしました。 その姿といったら、もう、映画に出てくる海賊船のようでした。 あとで入港を見に来ていた私の家族に聞いてみると、私たちの日本丸も同じだったようです。 |
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日本丸も海王丸も、入港後の歓迎式直後のセイルドリルのために、バントラインをはずしてセールをルーズにしてあったのですが、そのためにその姿は半分セールが垂れ下がっていて、一見セールが破れた海賊船のように見えたのでした。 そのような帆船が、朝からの霧の中から、「フッ!」と姿を現わすのは本当に海賊船のようでした。 私たちは海王丸の入港作業を登舷礼で出迎え、制服に着替えて歓迎式典に臨みました。 両船よりキャプテンと機関長、それに大阪出身の実習生が2人づつの計8人が花束を受け取りました。 日本丸側の実習生は、私がそのうちの1人を任されました。 歓迎式が終われば、両船同時にセールドリルです。 |
![]() (花をもらって敬礼しているのが実はワタクシ) (その右隣の長身は前話にででてきたYくん) |
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