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浦賀(1) -- 実習生の部屋


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浦賀のドックでの出来事です。
ドックと言うのは、私もその時までどのようなところかは知らなかったのですが、この時は海に続いている細長い船の入るプールのようなところに日本丸を入れ、海との間は水門で閉ざし、中の水を抜き、船は木や鉄の枠組みで支えてありました。

昼過ぎにこの日本丸に乗船し、各部屋割りをした後、オリエンテーションということで、初めて船の中を案内されることとなりました。
船では一番後ろから一番前まで貫通している甲板の中で、一番上にある甲板をアッパーデッキ(上甲板)と呼び、そこから下にいくにしたがってセカンドデッキ、サードデッキと呼びます。アッパーデッキより上は、各船によりネーミングが異なります。

日本丸に乗って驚いたことが2つあります。
1つはアッパーデッキより上に甲板と呼ばれるものがないことです。
(機船と比べて、です。帆船では普通のようです)
アッパーデッキ上には2階建の船橋の建物と、焼却炉や煙突のある部分、無線室のある部分、そして船後部の操舵輪のある部分と、部分部分に建物がある程度で、ひと続きになったものはないということ。
2つ目は、下のデッキにいくと廊下の中央にマストの根元があることです。

ドックの日本丸(1)
ドックの日本丸(1)
また、船内を1周した後の感想としては、まず、船橋が小さいということ。そして、部屋が狭いということ。

実習生の部屋は、定員が8人の部屋です。
部屋の種類によりレイアウトは異なりますが、一番多い種類としては、部屋の左右に2段の作り付けのベット(私たちは「ボンク」と呼んでいます)が2列づつ並んでおり、一番奥に3人程座れるソファーとテーブルがあります。

実習生部屋(右舷側) 言葉ではいいにくいので左に見取り図を書きます。
ベットは90cm×200cm程度、ベットとベットの間は1m程。
2段ベットの下には物入れの引出しがあります。
この部屋に私たちの場合は6人で生活をします。

人により感じ方はいろいろだと思いますが、(背の低い私ですら)かなり狭いと思いました。6人で良かったと思いました。
全員が起きているときは、ソファーに2〜3人、左図では右下にあたるベットの下段に2〜3人、ビールケースやミカン箱のようなものに1人といった具合で机の周りで過ごしていました。

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