eoさんの旅ノート
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ポルトガル ドウロ川クルーズ と リスボン など
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 2018年3月29日から4月9日までポルトガルを旅行した。
 主として、ポルトガルの古都ポルトから出発するドウロ川のクルーズと、リスボン等ほかのポルトガルの都市を見る、という、ワールド航空主催のツアー旅行。正式のツアー名は「ドウロ川クルーズとフォーシーズンズ・リスボンの旅」という、いつもながら長い名前。

 ドウロ川はスペインからポルトガルを経て大西洋に流れ出している。私達はドウロ川を遡って、スペインに入ったところまで船で進む。そこから先は急流となり、普通の船は航行できないそうである。だから、このクルーズも、いくつかの閘門(こうもん、水位を調節する水門)を通って航行し、3日ほど進んだ後は、往路と同じ復路を戻ることになる。

 日本で確認したこの時期のポルトガルの天気予報は、ナント、殆ど全部が雨。ちょっと気が滅入る。ま、しょうがないね。

 ツアーは成田発着なのだが、私達(私とツレアイ)は関西住まいなので関西発はできないのかと聞けば「手配します」と言われ、往復とも関西空港発を手配してもらった。こんな点は、ワールド航空は融通してくれるからいい。
 ルフトハンザ航空利用なのでフランクフルトで乗換えて現地ポルトガルへ向かうのだが、私達と他の参加者が出会うのは、往きはフランクフルトで、そして復りはリスボンで別れる、ということになった。関西発着の飛行機に乗るのは、私達2人だけだ。残る私達には、半日分のリスボン滞在があるので、それなりの楽しみもある。

3月29日

 夜、ポルトに着いて、ホテル泊。

3月30日  ポルト、乗船

 船にチェックインするのは夕刻の予定なので、それまでポルトの散策。天気は、雨ではないが、どんより。いまにも降りそう。

ポルト

 私は勝手にポルトは単なる地方都市だと思っていたが、とんでもない。嘗てポルトガルの首都であったということが充分に理解できるような都市である。今では、リスボンに次ぐ、ポルトガル第2の大都市だそうだ。
 ポルトガルの歴史は古い。ポルトガルの歴史は、紀元前、ローマが帝制(ローマ帝国)になる前、共和制の時代に始まった。日本ではまだ石器時代である。その時代に、ローマの支配下にあったポルトガルはその食糧提供の場として、他のいくつかの都市と同様に「ローマの平和」を享受したそうだ。
 その後、ケルト人やゲルマン人、イスラム等の侵入の時代、そしてレコンキスタ(キリスト教によるイスラムの追放)を経て力をつけたポルトガルは大航海時代を迎え、世界史に華々しく登場した。冷蔵庫のない時代の必需品であった胡椒よりも、南米で獲得した黄金はポルトガルを豊かにし、その首都リスボンはヨーロッパ全体の首都であるかのようだったそうだ。その黄金は教会等の建築に惜しげもなく使われた。

カテドラル  

 さて、ポルトの散策(見物)だが、カテドラル(ポルト大聖堂)から始まった。

 ポルト大聖堂の建立は12世紀から13世紀にかけて行われたが、
 5世紀から6世紀には、その元になった司教座が既にポルトにあったという。
 いずれにしても、古いものだ。
カテドラル  

 

 

 キリスト像を中心とする祭壇は、

  黄金で眩しいばかり。

 勿論、黄金は南米で獲得してきたもの。



アズレージョ
 カテドラルからサント・ベント駅へ向かった。

 駅へ、と言っても乗り物に乗るためではない。
 アズレージョを見るためである。

 アズレージョは、上薬をかけて焼かれたタイルで、ポルトガルやスペインで、500年ほど前から作り続けられてきたもの。
アズレージョ  
アズレージョは、特に、ポルトガル文化の典型といわれ、
教会や宮殿だけでなく、一般の家の内や鉄道駅等で見られ、壁や床、天井までにも使われている。

タイルに描かれた絵には見事なものも多く、
駅など公共物に描かれているものを一般の人が自由に見て接することができる様子を見ると、 ポルトガルの文化というものが人々から離れたところにあるのではなく、人々の生活の中そのものに入り込んでいるということを、なんとなく、感じる。
 文化とは、本来こういうものじゃないのかなという気がする。

 決まった集合の時間に、いつまで待っても添乗員が来ない?? やがて現地ガイドが現れ、バスに行きましょうと言う。
 バス内で聞いたことだが、参加者の一人が盗難にあったらしい。パスポートはじめ、一切を盗られたらしい。盗られた場所はカテドラル。今、その参加者と添乗員は警察署にいるらしい。
 カテドラル(ポルト大聖堂)見物の前に、現地ガイドから私達全員に注意があった。ここポルトはリスボンと同様にスリが多い。大事な物は、盗られないようにしっかり持って。あの人が有名なスリです、と言って割と近くにいる人を指さした。勿論、日本語だから、私達にしか分からない。
 そんな注意を受けたにもかかわらず、その参加者は気にしなかったようだ。カテドラルを出た時、気が付いた時には、持ったバックの中は空っぽだった。パスポート、財布、クルーズ船の乗船証etc.大事なもの全部をそこに入れていた。後で整理しようと思っていたそうだ。そして、気が付いたら、一切がっさい、ナニモ、無かった。中は、空っぽだった……。
 しばらく待った後、添乗員とその参加者がバスに戻って来た。現金だけが抜き盗られ、残りの全部が川辺に捨てられていた、という。パスポートなど川辺にあったそうだ。パスポートまで盗られていたら大変なことになっていた筈だ。パスポートが戻ってきたのは、マア、幸運と言うべきだろう。しかし、川辺の捜索など現地警察も頑張ったね。

 この頃には、雨は降ったり止んだり。
 私は旅行用の雨傘をもっているが、これまでその傘を広げたことはなかった。私の旅行中に雨が降ったことはない。だからこの傘を広げるのは今、初めてだ。旅行中にこの私が傘を広げるなんて、と思ったが、思い上がってはいけない。私の旅行中でも、雨は降るのだ。当たり前だ。
 そして、寒い。出発前に調べた天気予報では、雨ではあるが、気温は日本より少し暖かいとなっていたが、最近の異常気象は世界的だ。天気予報をそのまま信じるのは馬鹿だった。旅行仲間はみんなダウンを着ている。ユニクロの薄いダウンだが、間違いなく布製よりは暖かい。私達もダウンをもってくるべきだった。

 予定外のことで時間をとったので、そこらあたりの建物の外観だけを見て、乗船する船に向かった。
 乗船する船はクロワジ・ヨーロッパ Croise Europe 社の船 マゼラン号 Fernando de Magallanes。乗客定員は138名。乗客の殆どはフランス人だそうだ。

船

 定例のことだが、ウェルカム・カクテル、ウェルカム・パーティーなど。
 レストランは満員でいっぱい。狭い感じがする。乗客は満員ですな。
船  

 

  夕食の後、船の最上階のデッキに上がってみた。
  写真は、デッキから見た、ポルトの街。(ボケてますが)

  それにしても なぜか、橋が多い。
  むこうに見える橋は ドン・ルイス1世橋。

  今夜は、船はポルトで停泊した。

3月31日  ポルト

 今日は、ポルト市内にあるワイナリー「フェレイラ」でのワイン試飲と、ポルト歴史地区にあるサン・フランシスコ教会の見学へ行く予定。

 「フェレイラ」では醸造所の内部を見学した後、側にはワインのボトルが置かれ、ワインが注がれたカップがずらりと並んだところで、試飲。美味しい。甘いには違いないが、私達が通常飲むワインとは違う種類のコクがあり、いかにも上質 と感じさせるものがある。1本購入した。

 その後、ポルサ宮殿の方へ向かう。
 ポルサ宮殿は、「宮殿」といわれるが実際は王侯が住む宮殿ではなく、ポルト最盛期の商工会議所なのだが、あまりに立派なので「宮殿」といわれるようになったそうだ。
ポルサ宮殿 エンリケ航海王子

←ポルサ宮殿
大理石の階段や、
グラナダのアルハンブラ宮殿を模した「アラブの間」など、
  壮麗。  

 

 右の写真は、ポルサ宮の側に建っていたエンリケ航海王子の像。→
 彼なしには、ポルトガルが世界史に登場することはなかったかも知れない。

 

 ポルサ宮殿の隣にサン・フランシスコ教会がある。
 中に入ったが、写真は禁止でした。
 私達が乗っている船マゼラン号はその間、リベリーニョという所まで移動しており、12時半頃、私達はリベリーニョで再乗船した。13時頃、船で昼食。
 朝食はブッフェ。昼食、夕食はコース料理となっている。
マゼラン号  

キャビン(客室)はこんな感じ。
広くはないけれど、狭いという感じも受けない。

窓が大きく、外の風景がよく見える。

キャビンにクラスの上下はなく、全室が同じつくり。
タオルで白鳥の形が作られているが、分かるかな。


マゼラン号  

 

 バーラウンジ

 ドリンクやカクテル等の大半は無料

 広くて、 寛げる。

 13時頃、船はリベリーニョを出港。ここから、いわゆる ”ドウロ川クルーズ”が始まる。
閘門

 今日は、閘門も通過する。写真は、船首から閘門を見たところ。

 閘門は通常、両側をコンクリート塀に挟まれており、船が閘門の中に入ると、船が入った方向のゲートを閉め、次に、閘門の中の水面を出口方向の水面の高さに合うように水を出し入れして、船がスムースに通過できるようにする。
 閘門の通過は、通常で、30分以上かかる。


 船内では、「スーパークイズ(いろいろな種類の名前を当てる)」など、船内催しがいつも何か行われている。

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