Life with Jack Russel Terrier

[ジャックラッセルテリアとの出会い] [Jack Napes Club] [World Cup 2002] [子犬時代] [JRTの集い]

David

Jack Russel Terrierとの出会い

私がJack Russel Terrierを知ったのは、 「夢見る小犬ウィッシュボーン」というドラマを見てからでした。 小さなたれ耳のぶち犬。 可愛くて賢いウィッシュボーンは空想好きな犬で、雑種なのかと思いましたが、 調べてみると、ジャックラッセルテリアという聞きなれない犬種の犬でした。
1998年、スイスのチューリッヒ空港で、ALITARIA航空機の搭乗待ちをしていた時、 チャカチャカチャカという音がして、音の方向を見ると、ウィッシュボーンみたいな犬が、 搭乗ロビーを歩いていました。出発ロビーに犬がいる。 日本国内では、そんな光景を見たことがありません。 犬は荷物を預けるように、ケージに入れて別室で運ばれるものだと思っていたのですが、 ヨーロッパでは違うようでした。
そのウィッシュボーン君は飛行機の座席にケージに入って陣取っていました。 犬も人並みの運賃を払っていたのか、定かではありません。
それから数年後、 私はイギリスを旅しました。 ヨークシャーに行き、 デボンシャー を散策し楽しい出会いがあったのですが、 イギリスからの帰りの飛行機で「マイドッグ・スキップ」という映画を見ました。
スキップはジャックラッセルテリア。 友達もいない、こまっしゃくれた小学生が子犬と一緒に成長していく話です。
スキップは少年の誕生日祝いとして、少年の母(ダイアン・レイン)に連れて来られます。 でも、少年の父(ケヴィン・ベーコン)は大反対。犬は必ず死ぬ。 少年はまだその悲しみに耐えられないというのが少年の父の考えでした。
私も子供の頃、犬を飼いたいと言うと、父に同じ事を言われました。 私たち姉妹は犬を拾っては怒られ続け、ようやく父の許しが出たのは、高校1年の時でした。
でも、映画と私の家の違うところは、彼らには犬を飼うのに十分な家があったけど、 私たちは借家住まいだったこと。 そして、ダイアン・レイン扮する母親が強引に父親を説得できたことです。

Jack Napes Club

インターネットで家を買った私ですが、今度はインターネットで犬を探すことにしました。 以前同じ職場にいて勤めを辞め、犬のブリーダーをしている人に聞きましたが、 ジャック・ラッセル・テリアを繁殖させている人は知り合いにいないし、 子犬のオークションでも見たことがないということでした。 それで、インターネットで探すことにしたのです。
JRTCJ(ジャック・ラッセル・クラブ・オヴ・ジャパン)のホームページがすぐに見つかり、 兵庫県内でJRTを繁殖させているところはないかとメールしたところ、 すぐに返事があり、川西市のブリーダーさんを紹介していただきました。 さっそく、そのブリーダー藤沢さん(Jack Napes Club)にメールし、犬を見に行かせていただくことになりました。
「今、子犬はいないから、生まれてから見にきたら?」と藤沢さんの奥さんは言ってくれましたが、 早くジャックという犬が見たかったのです。
道に迷いながら藤沢さん宅に到着すると、思わぬことに、子犬が2匹待っていました。 初産のコニーが予定より早く出産したのです。
生まれたてほやほや、まだ毛も乾ききっていない子犬は奥さんの手のひらの上に載るほど小さく、 ネズミみたいで、お世辞にも可愛いとは言えません。 でも、なんだか私に会うために予定より早く出てきたみたいで、惹き付けられるものがありました。
他の犬たちも見せていただいて、子犬を頂くともなんとも決めずに帰ったのですが、 私の心はほとんど決まっていたように思います。
家に帰り、テレビニュースを見ていると、ベッカム率いるイングランド代表サッカーチームの姿が 映し出されました。

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ワールドカップ2002

Jack Napes Clubに初めて行ったその日は、まさにイングランド代表が関空に到着したその日だったのです。 彼らはわが町津名でキャンプをしました。
What a funny face!イングランド原産のジャックとイングランド代表。私の周辺に一度に出現したのですから、 子犬の名前は"デイヴィッド"しかないと勝手に思い込み、 子犬をいただきたい旨藤沢さんにメールしました。
生まれた子犬は2匹。 そのうちの1匹は何とも言えない面白い顔。前髪が後退したおやじか、模様を間違えたパンダか。
この変な顔の子犬を頂くことにしました。
藤沢さんに頂いたジャックに関する資料を読んでみると、 ジャックラッセルテリアはヨークシャー地方のデボンシャーにある教会のラッセル牧師が 狐狩用に改良した猟犬だと書いてありました。
デボンシャーの教会と言えば、私がイギリス旅行で訪れた場所です。 トーマス親子との楽しい想い出がよみがえります。 私のイギリス旅行の中でも一番の思い出の場所がジャックの故郷だったなんて、 やっぱりジャックを飼うことが私の運命なのだと、またまた勝手に思い込んでしまったのです。

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子犬時代

川西までDavidを迎えに行きました。私が仕事をしながら子犬を育てられるかと 心配した両親も一緒に私の家まで来てくれました。
確かに子犬の世話は大変です。おしっこのしつけを始め、数々の問題山積。
目つき悪い両親にいてもらって本当に助かったのですが、 困ったことに、Davidは私がボスだとは認識せず、 両親が帰ってからは私に勝負を挑み続けたのです。
とにかく噛む。玩具で遊ばせていても、隙があれば噛む。
藤沢さんにも相談して、対策を講じましたが効き目なし。 あらゆることを試しましたが、効果なく、私の腕は傷だらけで、 はさしずめ私は育児ノイローゼというところでした。
夏も終わろうという頃になって、ようやく落ち着いてきたDavidは 何を思ったのか、昼寝をしている私の所に来て、私の二の腕を枕にして寝始めました。 その日を境に彼は私の犬だという自覚を持ち始めたようです。

暮れの大事件

その歳の暮れ28日に仕事から帰ると、 母が来ていて「えらい事してしもた」と泣きそうになっていました。
なんでも、母が来たらDavidは喜んでおしっこを漏らし(これはいつものこと)、 そのおしっこを踏みつけてしまった母が濡れたストッキングを脱いだところ、 Davidがそれを母の手から奪い食べてしまったと言うのです。
ストッキングを丸呑みなんてちょっと信じられない話ですが、 拾い食いの常習犯であるDavidのことですから、ありそうな話でもあります。
部屋の隅から隅まで探しましたが、母のストッキングは無く、 Davidの腹の中に収まっているとしか考えられませんでした。 とは言っても私はまだ半信半疑だったのです。
その夜、母がDavidと一緒に寝て様子を見ていると言うので、 私も付き合いました。
29,30日は仕事が休みだったので、家の大掃除などしながらも犬の様子を気にしていたのですが、 餌は普通に食べるし、大便もたっぷりするしで、いくら足首までの短いストッキングだとは言え、 そんなものを食べたら、幽門か腸管のどこかで引っ掛かって消化管が閉塞するはずだから、 やっぱり食べてないんだと私は思っていました。
こんな分別臭い顔でストッキングを食った犬はいつもどおり至って健康なのに、私はと言えば、母に付き合って居間で寝たせいか 腰痛と風邪の二重苦で31日の仕事をする羽目になってしまいました。 正月も仕事だったので、当番のペアを組んだ人には迷惑を掛けてしまいました。
そしてDavidはと言うと、ちょうど2週間後の1月11日に黒いストキングを吐き出し、 母はようやく安心して実家に帰って行きました。
本当に飲み込んでいたんだと私は驚きましたが、飲み込んだことに対する驚きよりも、 あんなものが2週間も胃袋の中に入っていたのに、 全く体調に変化が無かったという事の方が驚きでした。
恐るべし、ジャックラッセルテリア!

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JRTの集い

Jack napes clubでは春と秋の年2回運動会のようなものが開かれていて、 デイヴィッドも2度目の秋に初参加しました。 躾もできていないし、たくさんの犬の中で果たして競技に参加できるのかと不安でしたが、 藤沢さんはどの競技にも参加するようにと言って下さったので、とりあえずエントリーしました。
当日、友達のえっちゃんと彼女の5歳の娘チイちゃんと3人で 会場の猪名川アジリティー広場に到着すると、どこを見てもジャック、ジャック、ジャック。 関西エリアのジャックが大集合。でもジャックというのはこれでも同じ犬種かと疑わしいほど 外見にバリエーションがあり、デイビッドとは違い短足な子もいれば、マルチーズみたいに クリクリの巻き毛の子もいるし、コーギーみたいに耳が立っている子までいて驚きました。
レース前から入れ込みすぎのテン そんな中、ようやくデイヴィッドと同じ体系、同じ体の模様の犬が到着。 よく見ると双子の兄弟のテンちゃんでした。
テンちゃんとは1年ぶりの再会。前回に会った時には太りすぎるほどよく餌をもらって デイヴィッドより大きくなっていたテンちゃんもシェイプされて体高もデイヴィッドと同じ。 でもテンちゃんはデイヴィッドより小顔でした。 テンちゃんは初めてではなかったので、これから走れることを知っていて、 レース前から興奮して既にこんな顔です。本当はもうちょっと男前。 デイヴィッドも次からはこんなになっちゃいました。
さて、最初はジャックレース。スタート地点に置かれた箱の中に入って待機、 箱の前方のふたが開けられると4頭が一斉に走り出して行くというものです。 でもデイヴィッドは箱に入るのを嫌がり、やっと入ったけど何が起こっているのか理解できず、 走りはしたもののゴールに置かれたタイヤをくぐることができないからゴールできません。
次は早食い競争。何しろストッキングまで食った食いしん坊ですから、 この競技だけは唯一心配していなかったのに、 どういうわけかトレイに入れられたドッグフードを一つも食べずにタイムアップ。 そんなデイヴィッドを応援してくれていたテンちゃんのオーナーさんも がっかりして崩れ落ちてしまいました。
走る走る! この調子ではすべての競技でドロップアウトかと全く期待せずに次の瞬発力競争に参加しました。 ところが、この30メートル走の勝ち抜き戦でデイヴィッドは突如目覚めたのです。
ゴールで「デイヴィッド君」と叫び続けるチイちゃんに向かって走る走る! あれよあれよと言う間に、準決勝を迎えました。準決勝の相手は気合十分のテンちゃん。 スタート地点で今にも走り出そうとするのをオーナーさんに抑えられて吠えまくっています。 しかしデイヴィッドはその同腹対決を僅差で征し決勝進出。 楽勝で決勝戦を駆け抜け、なんと優勝してしまったのです。
えっちゃんもチイちゃんも大喜び。私はなんだかあっけにとられていました。
そして反省しました。こんなに走るのが好きなのに、満足に走らせてあげれてなかったと。

win!

 左から、優勝 デイヴィッド、2位 フレディー、3位 テン

 3頭とも父は藤沢さんのハリーです

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