薬師寺東塔

所在地 奈良市西ノ京町 種別 寺院
構造形式 三間三重塔婆、毎重もこし付、本瓦葺
時代区分 奈良 年代 天平2年(730)
指定年月日 1951.06.09 所有者 薬師寺
薬師寺は、天武天皇により発願され、持統天皇によって本尊開眼され、さらに文武天皇により、698年藤原京に造営される。その後、710年の平城遷都に伴って、右京六条二坊、現在の西ノ京に移された。
薬師寺は、興福寺や東大寺と並んで南都七大寺に数えられ、回廊に囲まれた中心に金堂を配し、その前方に東塔と西塔を置いた薬師寺式と呼ばれる伽藍配置で、威容を誇ったが、幾度もの火災や兵火で荒廃する。特に享禄元年(1528)の兵火で、東塔と東院堂を除く諸堂が焼失する。
現在、金堂、講堂、西塔、中門、回廊などが再建されている。


東塔は、薬師寺で唯一現存する、創建当時の建物。
建立年代には、藤原京時代とする説と、この地で新築されたとする説があるが、新築説が有力とか。
いずれにしても、藤原時代の姿をほぼ踏襲していると考えられている。



構造は三重であるが、各階に裳階が付けられているために、六重に見える。裳階の下側に庇の間が作られているため、その部分が張り出している。


右:東塔 左:西塔(享禄元年(1528)に兵火で消失し、昭和56年に白鳳様式で再興 左:東塔 右:金堂(昭和51年再建、国宝薬師山尊像を安置する。)


二層目の軒下構造。組物三手先組。軒天井はあるが、二手先と三手先の間に軒支輪が設けられておらず、発展途上の形態とされる。 一層目の組物は平三斗

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