桜井神社拝殿

所在地 大阪府堺市南区片蔵 種別 近世以前/神社
構造形式 桁行五間、梁間三間、一重、切妻造、本瓦葺(背面向拝を除く)
時代区分 鎌倉後期 年代 鎌倉後期
指定年月日 1953.11.14 所有者 桜井神社
桜井神社は、社伝によれば推古5年(597)に創建されたとされ、延喜式にも載る古い神社である。祭神は、仲哀天皇、神功皇后、応神天皇であり、上神谷(にわだに)八幡宮とも称する。
天正5年(1577)、織田信長の根来攻めの際に兵火にかかり、拝殿を残して焼失した。その後、天正から享保にかけて再建され、現在に至る。
拝殿は鎌倉期に創建されたものであり、この時代の神社建築の現存例は少なく、貴重な遺構である。


建物の中央が通路となる割拝殿である。
割拝殿は中央通路の入り口側に軒唐破風のあるものが多いが、桜井神社拝殿には存しない。


屋根が本瓦葺であり、また内部に天井を張らず、二重虹梁に蟇股を載せる構造(下の写真参照)とするなど、神社でありながら寺院建築風である点が、特異であるとされる。


中央通路内 二重虹梁蟇股で桁を支える構造が見える


切妻造の屋根と妻飾の二重虹梁蟇股 柱と梁の間は舟肘木 中央通路の本殿と対面する背面側には、一間の向拝が設けられている。


堺市南区の片蔵の街中に所在するが、神社の入り口に数台の駐車場がある。境内はもちろん自由。(2008.10.04)

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