興福寺北円堂

所在地 奈良市登大路町 種別 寺院(法相宗)
構造形式 八角円堂、一重、本瓦葺
時代区分 鎌倉前期 年代 承元4年(1210)
指定年月日 1952.03.29 所有者 興福寺
附指定 1967.06.25 旧内陣小壁 8組、銘札 1枚
興福寺については、五重塔の頁を参照。
北円堂は、藤原不比等の一周忌となる養老5年(721)に、元明大上天皇と元正天皇によって創建された。興福寺の西北隅に建ち、かつては廻廊によって囲まれ、円堂院として区画されていた。当初は単に、円堂と呼ばれていたが、平安時代に南の位置に円堂が建てられたので、北円堂と呼ばれるようになる。
現在の建物は、治承4年(1180)の平氏による焼き討ちで焼失した後、承元4年(1210)に再建されたもの。
堂内には、本尊の弥勒如来坐像(国宝)、脇侍の法苑林・大妙相菩薩半跏像、無著・世親菩薩(国宝)、四天王立像(国宝)が安置されている。


現存する数少ない八角円堂のなかでも、総高15.2mという大きな規模。

鎌倉初期の建造物の最高傑作のひとつとされる。


軒は三軒繁垂木であり、地垂木は六角形に形成されている。 角の柱の上の組物三手先組、中柱の上の組物は平三斗中備間斗束であり、和様であるが、を使用するなど、細部に大仏様が取り入れられている。



   
   本瓦葺の屋根と、屋根頂部の宝珠



                    内陣の諸像

右から法苑林菩薩、大妙相菩薩、弥勒如来、無著菩薩、世親菩薩

国宝建造物目次に戻る
前の頁に戻る                     次の頁に進む