金剛峰寺不動堂

所在地 和歌山県伊都郡高野町大字高野山 種別 近世以前/寺院
構造形式 桁行三間、梁間四間、一重、入母屋造、右側面一間通り庇、左側面一間通り三間庇、すがる破風造、向拝一間、檜皮葺
時代区分 鎌倉前期 年代
指定年月日 1952.03.29(0070) 所有者 金剛峰寺
不動堂は金剛峰寺により管理されており、高野山の中核となる壇上伽藍の一画にある。もとは一心院谷(金輪塔付近)に建てられていたが、明治時代に現在地に移された。
不動堂は建久8年(1197)に鳥羽上皇の皇女・八條女院内親王が発願し、行勝上人によって建立されたと伝えられる。現在の建物は14世紀に再建されたものといわれる。


四隅は総て形が違っており、複雑な造りになっている。これは四人の工匠がそれぞれ随意に造ったためと伝えられる。
当初は阿弥陀堂であったと推定されているが、後に不動明王を本尊とし、八大童子が祭られ、不動堂と称した。


入母屋造であるが、屋根と庇が角度をもって繋がる縋破風となっている(下の写真)。

仏堂に住宅様式を折衷した平安時代の典型的な建物。

高野山で最も古い仏堂の一つ。


右側面一間通り庇、破風縋造 左側面一間通り三間庇、縋破風造


根本大塔や金堂など諸堂が立ち並ぶ壇上伽藍に建っているが、目立つことなく、ひっそりと地味に佇んでいる。国宝建築と気付かずに通り過ぎる人も多い。


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