日吉大社西本宮本殿

所在地 滋賀県大津市坂本 種別 神社
構造形式 桁行五間・梁間三間、日吉造、檜皮葺
時代区分 桃山時代 年代 天正14年(1586)
指定年月日 1961.04.27 所有者 日吉大社
日吉大社は、全国3800余の山王神社の総本宮。古事記に「近淡海の国の日枝の山にます」と記載される大山咋神を祭神とする古社で、牛尾山を鎮座地とする。比叡山の鎮守として、延暦寺とともに栄え、産土神を祀る東本宮系と、三輪明神を勧進した西本宮系があり、山王七社と称した。元亀2年(1571)の織田信長による比叡山焼き討ちにより、灰燼に帰し、現在の社殿はこの後の再建である。
西本宮本殿の他に、東本宮本殿が国宝に指定され、その他、多くの国重要文化財の建造物を擁する。
西本宮は、三輪山から勧進した大物主神を祭る。天正14年(1586)の再建である。


屋根は檜皮葺であるが、日吉造(あるいは聖帝造)と呼ばれる、独特の造りをしている。
日吉造は、屋根の前面と左右両側面に庇を付けた屋根形式。正面からみると、一見、入母屋造のようにみえるが、背面から見ると(下2枚の写真)、両端が「ハ」の字形に庇が下がっている。入母屋造の屋根の背面の庇を立てに切り落として、縋破風にした形式とみることもできる。


西本宮本殿は、東本宮本殿とほぼ同じ形式。桁を支える舟肘木を、西本宮本殿ではすべての柱の上に載せる。一方、東本宮本殿では隅柱の上にのみ舟肘木を載せており、この点で異なる。

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