安国寺経蔵

所在地 岐阜県高山市国府町大字西門前 種別 寺院(臨済宗妙心寺派)
構造形式 桁行一間、梁間一間、一重もこし付、入母屋造、こけら葺、八角輪蔵付
時代区分 室町中期 年代 応永15年(1408)
指定年月日 1963.07.01 所有者 安国寺
安国寺は、室町幕府を開いた足利尊氏・直義兄弟によって、後醍醐天皇をはじめ戦乱の犠牲者を弔うために、全国八十八州の各国に建てられた寺。
飛騨国の安国寺は、以前からあった少林寺の名を改め、宗派を臨済宗に改めて、貞和3年(1347)に設立された。七堂伽藍と九ケ寺を数えた塔頭は、戦国時代の天文、永禄年間に兵火にかかり、経蔵と開山堂を除いて焼失。
経蔵は、室町初期の応永15年(1408)に建立されたものである。


経蔵内には、日本最古の回転式の八角輪蔵が設けられており、その芯柱には応永15年(1408)の銘文が刻まれている。

納めてある一切経5397巻は、中国杭州大普寧寺にて至元代に編纂された木版経本である。





禅宗様(唐様)の造りであるが、垂木が一軒・疎垂木であるなど、簡潔な意匠になっている。

下層の屋根に見えるのは裳階であり、屋根は一重・杮葺き






長押の上の欄間は波連子欄間。
柱の上の組物(斗供)は出組(一手先)。柱の上の組物の間の備えも組物とした詰組
これらはいずれも唐様の特色である。
                        

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