18.  最後の夜



このルートはK村さんのオススメだ。
核心はデッドポイントの連続らしい。
取り付きから、ランナウトする。
中間部にいやらしいムーヴがあり、そこを越えると右のレストポイントで大レストできる。
上部は薄く前傾したカンテで、あまり休めそうもない。
左に回りこみ、登り始める。
カンテに出て行く部分がいかにも、さぁ核心に突入するぞ、という感じだ。
クリップを入れながら手を進める。
なるほど、デッドポイントの連発だ。
4手ほど進んで最後のクリップ。。。
しかし、クリップホールドが見つからない。
左手は甘いので、これで耐えてクリップは無理そうだ。
行き詰まって自分から飛び降りる。
2・3度ハングドッグしてクリップできるホールドを、カンテの右奥に見つける。
フットホールドも目を凝らして発見し、ここを越えられた。
終了点にクリップしてギアを回収しながら降りる。
完登できず。グレードは5.11dくらいか?

 時間がなくなったので、2回目のトライは諦めた。
さっきまでいたクライマーもいなくなった。
荷物をまとめて下山する。
帰りも道に迷いかけてしまった。

 砂浜に下りてバンガローに戻る。
途中、Railay Village で屋台のパンケーキを買って食べた。
パイナップル入りで蜂蜜をかけたそれは、南の島の味がした。(どんなんや!?)

 シャワーを浴び、夕食は Sand Sea に行く。
最後の夕食なので、一番高級なところで食べようと、とっておいたのだ。
メニューを見ると、予想に反して値段は、よそと同じくらいだった。 夜のライレイウェスト
味も普通。
ただし、ビールは隣のバーで買って持ち込まなければならない。
ただ、スタッフのサービスは素晴らしい。
ちょっとしたホテルなみの接客態度だと感じた。

  食後、またゴザを砂浜にひいて、星空を眺める。
今夜がPhra Nang の星を見るのも最後だと思うと寂しくなる。
私たちと同じように、砂浜に寝転がり、
夜を楽しんでいる人が他にもいる。
近くのバーからはレゲエの曲が流れてくる。
私たちが帰ったあとも、
ここは何も変わらない毎日が過ぎていくのだろう。

「もう日本に帰らないといけないんだね・・・」
「まだ帰りたくないね・・・」
「次はいつここに来れるかなぁ・・・」


そんなことを2人で話しながら、いつまでも夜空を見上げていた。。。



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