16.  クライミング最終日



 夕食はCOCOに行くことにした。
場所はライレイ・イースト、YAYA と Diamond Cave の間を100mほど山側に入ったところだ。
他のレストランと違って、海が見えないので雰囲気が少し違う。
席はあまり多くなかった。
テラスのテーブルに座る。 メニューを見て気づいたが、料理の値段が安いのだ。
ビールも10B安い。
そして、注文してから料理が出てくるのが早い。
よその半分くらいの時間で出てくる。
しかし、嬉しいのはここまでだった。
味はもうひとつ。
コップや皿があまりきれいでなかった。

 食事を終えていったん部屋に戻り、ゴザを手にライレイ・ウェストに行く。
砂浜にゴザを敷いて、寝転び星を見る。
オリオン座やシリウスが高い角度で見える。
日本ではまだ、地平線近くで見えるのだろう。
南十字星(南十字座)を探すと、THAWAND WALL の左に、
それらしい十字の星座が見えたが、確信は持てなかった。
日本できっちり調べればよかった。
 帰国後ネットで調べたら、私の見たものは「ニセ十字」だったようだ。
ニセ十字は、「おお犬座のシリウス」の近くに見え、本物の南十字座より大きいので、間違いやすいそうだ。
南十字座は、この時期のタイでは夜明け前に見えるらしい。

 さぁ、明日は最後のクライミングだ。 調子もやっと上がってきた。
心残りのないクライミングをしよう。

1月26日

 朝6時半に起床する。
今日も TON SAI BAY に行くので早起きだ。
部屋で昨夜買ったパン、ジュース、パイナップルを食べる。
7時30分に部屋を出発。
今日は船を使わず、山側の道を歩いて行く。
登りがあるので、朝一の体にはつらい。

 8時前にTON SAI BAY に到着。
まず、DUM'S KITCHEN でアップをしていこう。

 「Pahn Taalod(Always Pass) 6A 」を登る。
ハングの見えないところを手探りで探すと、ガバがあるという感じだった。
OS M、体感グレード 5.10b

  ヒロコもTRで登り、ギアを回収。
すぐ、TON SAI BAY に移動する。
ぼちぼち人が多くなってきた。

 これから登る、「Lal Bab 7A+ ☆☆☆」をよく観察する。
ホールドはみな大きそうだが、「被り」がすごい。
壁際からルートを見ると、その傾斜がよくわかる。
クラックス大阪の120度壁の傾斜をさらに強くし、長さを7mほど足したぐらいだろうか。
自然壁の、この傾斜でこの長さは初めて登ると思う。
1本目をクリップしてクライムダウンする。
このボルト位置が遠い。
チビの日本人にはつらいぜ。
もう一度壁を見上げて、取り付く。
ガバから頭上のコルネを右手でアンダークリング。
立ち上がるムーヴがつらいが、そういったムーヴの後に、必ずガバがあるので助かる。
コルネをもう一度取ってクリップ。
たぶんこのあたりが核心だと思う。
なぜなら、左上に砂時計を寝かせたような大ガバが見え、 その上は巨大コルネが続いている。
左手でボール状のホールドを持ち、大ガバを右手のクロスで取りにいく。
しかし、思ったより遠い。。。
そのまま取ろうとしたが、バランスが悪く、右手が伸びない。
左足がいいフットホールドに乗ってなく、右足もコルネにスメアしてるだけで、踏ん張れないのだ。
こんな体勢の悪い、遠いクロスではランジもできない。
もう前腕がかなりパンプしてきた。 あと一手で終わるというのに!!



<Previous  Next>

[DIARY TOP]   [HOME]