12. 「 さ く ら 」



 頭の中が「?????」となったが、
「タイのトイレは男女の区別は、あってないようなもんなのかな?」
と、勝手な理屈で納得し、手を洗いトイレを出た。
そして、振り返って入口のマークを見て愕然とした。
マークの色は両方とも赤で、形だけ男女で違ったのだ。
つまり私は堂々と女便所で、用をたしてきたと言うわけだ。
  ヒロコに言うと、 さんざん笑われた。
交代でヒロコがトイレに行ってる間、さっきの女の子たちとまた会うのも嫌なので、
売り場の隅でじっとしていた。
ちょっと情けない・・・ (T T)

  デパートを出て左へ進むとセブンイレブンがある。
その前がアオナン行きの ソンテウ乗り場だった。
そのまま進み、Isara通りを左に曲がる。
少し進むと 「さくら」とペイントされた1BOXが道路に止まっていた。
通りの向かいに店をみつけ、入ってみる。
中には日本人の男性客が2人、日本人の男性店員が1人、タイ人の男性が2人。
そして、女主人の、ゆかこさんがいた。
皆に挨拶して、久しぶりの日本食を注文。
親子丼、豚の生姜焼き定食をたのむ。
素材はすべてタイのものだが、味付けは薄味でヒロコも満足していた。
「さくら」でスイカを食べるヨメ
  客は1人はツーリストで、1人はクライマーだった。
クライマーはK原さんといい、岡山の人だった。
いろいろ話をしてみると、 トンサイに泊まっているという。
私たちも明日、トンサイに行く予定だったので、
一緒に登ろうという話になった。

 ゆかこさんに町のことをいろいろ訊く。
帰りの空港までのタクシーも手配してもらった。
さくらでは飲食以外にも 旅行代理店もやっているので、
観光ツアーの手配もやってくれる。
日本人には頼りになるところだ。
 この店で、前記の食事とパイナップルシェイク、アイスコーヒー、
オレンジジュースを注文し、さらに麦茶とスイカをサービスしてくれてたったの200B。
さらに、インターネットを20分やって20Bだった(これも安い!)。

 さくらを出て町をブラブラ歩く。
本屋があったので入ってみた。
派手なグラビア雑誌を手に取ると、それは日本のアイドルの本だった。
「AYUMI HAMASAKI」とか、「ARASHI」といった、日本でもおなじみの名前が並ぶ。
漫画はアメリカンコミックのようなのが多かった。
一冊開いてみる。
絵を見るかぎりホラーのようだが、タイ語なのでさっぱりわからなかった。

 30分ほど、ブラブラ町を見てまわり、そろそろライレイに戻ることにした。
最後に水を売っている雑貨屋に入る。
ライレイでは買う飲料水は、950ml入って15B。
しかし、ここクラビーでは同じボトルが6本セットで20Bだ。

 ソンテウ乗り場に向かう。
帰りはアオナン経由で帰ることにした。
同じ道を帰るより、いろいろと発見があるかもしれない。
それも旅の楽しみだ。

  乗り場に着くと、ちょうど1台のソンテウが発車するところだった。
係員に、 「AO NANG?」 と、確認し乗り込もうとした。
しかし、席はほぼ満席で1人しか座れない。
どうしようかと一瞬考えたが、見ると後部バンパーの上にステップがある。
係員にジェスチャーで、 「オレ、ここに立つの?」と訊くと、彼はうなずいた。



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