シカクワガタの飼育方法 |
基本的なシカクワガタの飼育方法です。この基本をマスター後は
さまざまな応用研究を試み、シカクワガタの飼育繁殖をお楽しみ下さい。
シカクワガタは簡単に繁殖出来る種類が多く、大きく湾曲した大顎が特徴です。
挟まれない様に特に注意しましょう、針の様な内歯が深く刺さります。
資料作成:BEETLE・SCHOOL
連絡先TEL:09015868137
HP:http://www.eonet.ne.jp/~beetle-s/
入手可能なシカクワガタ
国内: アマミシカクワガタ(奄美大島・徳之島)
外産: シカクワガタ(台湾・中国)、スペキオススシカクワガタ(タイ・ベトナム)
ディディエルシカクワガタ(マレーシア)、ベトナムシカクワガタ
ウエストウッディーオオシカ(インド)
1、準備する物
@飼育ケース(中〜大ケース)
A産卵材
クヌギ・ナラ・霊芝材の軟らかい材(出来れば霊芝材をお勧めします)
B埋め込みマット:広葉樹100%の2次発酵の良質の微粒子マット。
Cエサ:昆虫ゼリー・バナナ・リンゴ
2、ペアリング
@ザウテル・台湾シカ・奄美シカはペア飼育で交尾産卵させれます。
A羽化後2ヶ月程度で成熟しますので後食を確認してから、♂と♀を
一緒のケースに入れた場合、数日で交尾は完了している。
(交尾が確認でたら、安全のために♀のみで単独飼育しましょう)
Bディディエルシカの♂は気性が荒いので、交尾後は別々に飼育下さい。
(ペアリング方法はヒラタクワガタの飼育を参考にして下さい)
野外採集した♀は、ほぼ交尾が完了していますのでペアリングは不要です。
3、産卵材のセット
@産卵材:軟らかめの材を1時間〜2時間程度水に沈め、取り出した産卵材を
半日程度陰干しする。その後、表面の樹皮のみをナイフ等で剥がして準備する。
Aマット:微粒子の醗酵マット
B飼育ケースへのセット
細かいマットを5〜10Cm程度底に入れて、硬く押し固める。
その上に材を置き、材が半分隠れるまでマットを入れ軽く押し固める。
C通常は材に産卵しますが、マットに産卵する場合もありますので
容器の底は硬く詰めておきます。
D最後に成虫Prを入れ、エサ・止まり木や産卵材の皮(虫の転倒防止)を入れる。
E蓋の間に乾燥をふせぐ為に、穴を明けたビニールシートや紙をはさんでおく。
4、日常の管理
@保管場所:直射日光が当たらない涼しい静かな所に置く。
Aエサやり:時々チェックし、新しいゼリーに交換する。
Bその他:表面が乾燥してきたら霧吹きなどで湿気を保って下さい。
C2ヶ月もすれば、材に産卵が確認できますが、スペキオススシカは長くかかります。
(別の産卵セットに♀を移し更に産卵させる)
5、幼虫割り出し
@幼虫の割り出し:材を慎重に崩し、幼虫を傷つけない様に回収します。
(産卵材の中心まで幼虫が入っていますので取り出しましょう)
A卵の場合は、再度そのまま保管するか、水分を若干含んだ良質のマットに埋めふ化を待つ。
状態の良い♀なら20〜40個程度は産卵します。
6、幼虫の飼育方法
1)材飼育:
直径10Cm程度の材に十分、水を含ませた後、幼虫を穴を開け入れる。
材を湿った埋め込みマットで埋め、乾かさない様に飼育管理する。
確実に成虫にする方法です。小型のシカクワガタでは安全な幼虫飼育方法である。
2)菌糸ビン飼育:
小型種のシカクワガタには、菌糸ビン飼育はあまり向きません。
初令幼虫の小さい幼虫を、菌糸ビンに入れると死亡する可能性が高い。
中国ニセシカは菌糸に合いにくいので、要注意。
3)マット飼育(良質のマットなら、大きく育ちます)
【いろんな種類の添加剤入り発酵マットが市販されていますので、お試し下さい】
発酵マットによっては合わない物があるので、その場合は添加剤無しのマットか
材飼育に切り替えて下さい。マットでも合わなければ幼虫が死亡します。
@水分を含ませた発酵マットを入れ、更に硬く押し固め容器に詰める。
Aその上に飼育中のマットを3〜5cm入れ一杯にする。
B幼虫をその中に入れ、通気穴のある蓋をする。
C2〜3ヶ月間毎に、マット交換しながら幼虫飼育する。(10ヶ月程度で成虫になる)
(1〜2令は400cc程度の容器で飼育し、3令は400〜1000cc程度で飼育する)
7、その他注意点
@成虫は♀のみで産卵飼育し、♂は別容器で飼育観賞下さい。
(小型の♂とならPr飼育も可能ですが、ディディエルは攻撃性が高く
ペアリング時以外は一緒に飼育しない方が賢明です)
A産卵した材は♀親が居る容器内に長く置かない。
(♀親がふ化した幼虫をエサにし幼虫が減少する)
B幼虫は極力一匹づつ別々の容器で飼育する。