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日曜大工集 vol.2
 
<外部アプローチ、門、ポーチ、テラス、物干し場、倉庫>


建物前景建物前景建物前景欄間
弊社自宅併用の建物です。写真右は味気ないアルミ門に、近隣の茶室を撤去した際に頂戴した欄間を外部でも腐食しない様に加工して取り付けました。

段差解消機設置門からポーチへポーチテラス

テラス
道路から建物外周のテラス、そして、室内一階部の浴室に至るまで、その大半をバリアフリー化しました。2階へは現在階段で上がりますが、年齢と共に劣化していく膝や腰の為、両側に手摺を取り付けました。又、将来を考慮して、既存階段部をエレベーター設置に備える下地工事は新築段階で済ませてあります。
尚、内部の階段スペースがエレベーターに変更された場合には外階段で対応する為の計画もあります。

物干し場物干し場物干し場物干し場

倉庫内物干し場倉庫内物干し場
上の4枚の写真は物干し場。冬場はシュロ竹が越冬する為の温室になります。
梅雨時や冬場の極寒時以外は上下に大量の洗濯物が干せるので喜ばれています。
倉庫内には上に8m程の干し竿があり、
下は移動できる市販の干し竿があります。
冬場や梅雨時、洗濯物が大量になる時等は第二の干場としとて利用しています。


<内部玄関事務所、廊下階段室、2階居室>

玄関・ホール・事務所玄関・ホール・事務所
10年程前までは、近隣に事務所を置いていましたが、併用にしました。当時は打合せ室、設計作業室、資料室、と豊富な部屋数があり泊まり込む事も出来ました。
現在は狭小住宅の上、事務所まで併用する事で、建物外周の半分を倉庫に利用する事となりました。
倉庫はその1/4を自宅用に利用しています。
事務所は設計や書類作成に必要な物のみを常設し、壁際の棚には施工事例の写真の展示をして事務所らしさをなくし、居住スペースの雰囲気を壊さない様、その他の物は全て倉庫を利用しています。
快適な仕事場と居住空間が出来楽しんでいます。


玄関・ホール・事務所玄関・ホール・事務所玄関・ホール・事務所
写真を見ていただきお気づきかと思いますが、この建物では使用する椅子や季節のストーブ以外は一切床に直においていません。理由は狭小住宅であるが為の工夫であり、もう一点は人の習性として、一度置くとその隣、その隣と一時的と言いつつ放置され、積み上がる事が多々あります。場所を問わず、一切一定の物以外は一時的にでも置かない事にすれば、何時も整理された空間が実現できます。又、掃除が楽に出来る様になる事も要素の一つです。

1階階段スペース階段スペース階段スペース階段スペース
階段手すりを両側に取り付ける事で、膝や腰の負担を和らげます。

2階階段ホールスペース2階階段ホールスペース
2階中央のスペースです。屋根は半透明の折板で施工しましたが、時が経つにつれ汚れが目立つ様になりました。
断熱効果と見た目の綺麗さから天井に網入りガラスの格子上の天井を取り入れました。
明るさは元のままです。
ガラス天井と元の屋根の間には、周囲に40w蛍光灯で間接照明を取り付けました。


2階全体、南より2階全体、北より
2階には間仕切り収納建具を開けると1つの部屋となります。
3分割出来る部屋には、それぞれに天窓又は半透明の折板屋根を使用すると共に、それぞれの部屋の窓を2カ所づつ配置している為、自然採光がふんだんに取れる事と、瞬時での換気が可能です。
又、一つの部屋にすれば20名程度の集会や勉強会も出来、子供達や孫達も雑魚寝ですが泊まれます。

2階南部屋2階中部屋2階北部屋ロフト

以上が弊社事務所兼自宅の新築当時と、その後に日曜大工で変化していった状況です。

皆様の建物には、いつか必要がなくなり、物置と化してしまう可能性を秘めた部屋はありませんか。
新築当時には必要性を感じ、折角だから皆の希望を叶えてあげたい。そういった想いは当然の優しさであり決断だと思います。しかし、夢や希望が押し付けになったり、個々の自己満足の連鎖で建物プランニングをして後悔する事はありませんか。家族全員に個室を与え、家族の関わり合いが薄れて行く事に不安を感じていませんか。

時々耳にする言葉で、「理想の建物は一生に3度くらい建てないと出来ない。」等と言っている方がいますが、お金持ちの道楽でやれる方はそうされればよいと思います。しかし、大半の人達は、人生を掛けて一度しか出来ない事業を必死で行おうとしているのです。

住まい創りとは、建てた時から10年、15年じっくり時間をかけて理想の住まいに仕上げて行く事と考えています。だから、建てる前の3年位の時が最も大切であり、建ててからは永遠に建物と共に共生し、世話をする事で理想の住処となります。


夢や希望、空想の中で生まれたものより、生活実態の必然性から生まれたものの方が、住む者の体や精神に合った具体性のある、無駄の無い住まいになるのではないでしょうか。
 
最後に、この建物が全ての方の夢や希望を共有できるものではありませんが、一つの例として皆様の住まいづくりの参考にしていただければと期待します。

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