■行程
天然温泉きらら6:20→7:05朝食7:20→9:25「84番:屋島寺」9:45→10:45山田屋(うどん)11:00→11:25「85番:八栗寺」11:45→12:30志度湾12:45→13:22「86番:志度寺」13:40→14:30玉泉寺14:40→15:12「87番:長尾寺」15:30→14:20一心寺先の遍路休憩所
◆天然温泉きらら6:20
朝は宿舎の風呂に入ってからキーを返し、時々小雨がパラつく天候なので傘を差して出発する。遍路道は国道193号線の西側を歩くようになっていたが、193号線を北に歩き、途中の吉野家で牛丼を食べる。
朝食7:05・7:20
高松の市街地に入って栗林公園に沿って歩き(7:30)、JR高徳線を越えて国道11号線を東に進むと、行く手に屋島が見えてきた。新川大橋を渡って左折し、大橋を渡って屋島に向かうと次第に傾斜が出てきて、コンクリートの急坂から広い遊歩道をジグザグに登って行く。毎日登山されている方が多く、挨拶を交わしながら登ると左手に高松市街が広がり、登りついたところに84番札所「屋島寺(やしまじ)」の重厚な仁王門があった。
「84番:屋島寺」9:25・9:45
屋島寺の標高は280m程である。境内に入って参道を進むと堂々たる四天門があり、右手に鐘楼を見て進むと正面に本堂、右手に大師堂があった。朱色が残る鎌倉時代の本堂は重要文化財に指定されているそうだ。また、本堂横には赤い鳥居と狸の像があり、日本三大タヌキの「太三郎狸」がまつられていた。
納経を済ませ、新しい西の山門から外へ出る。ガスっているので屋島展望台へは行かず、その手前から急傾斜の遍路道を下ってドライブウエイを横切り、尚も下ってコンクリートの急坂を降りる。相引川を渡って、屏風の如くに岩峰を連ねる五剣山の威容を見上げながら街中を進むと、途中に立派な屋敷があり、手打ちうどんの看板が上っていたので立ち寄る。
山田屋(うどん)10:45・11:00
建屋の中には入らず、庭のテーブルで、ぶっかけうどんをいただく。麺は期待していた強腰でなくやや弱腰だったが、味はまずまずだった。
家並みの間を抜けて行くとケーブルカーの駅があり、横の鳥居をくぐって参道を上っていく。たくさんの石仏に励まされながら一頑張りすると、大きくカーブする所に2011年に建てられた「お迎え大師像」があり、背後には屋島方面の展望が開けていた。表参道の左右に並ぶ土産物屋は閉まっていが、ここから見上げる五剣山の岩峰は迫力がある。石段を緩やかに上って鳥居をくぐると、85番札所「八栗寺(やくりじ)」の山門に着いた。
「85番:八栗寺」11:25・11:45
八栗寺の標高は230mほどで、山門から参道を進むと、奥に銅板葺きの堂々たる本堂が建ち、その手前の款喜天のお堂の前には一対の灯篭と狛犬が置かれていて、神仏習合の名残りを思わせる。大師堂は本堂右手のケーブルカー駅に向かう途中あり、近くには朱色も鮮かな新しい多宝塔が建っていた。
八栗寺を後にしてアスファルト道をひたすら下って行くと、途中から瀬戸内海が見えた。やがて街中に下って琴平電鉄を渡り、交通量の多い国道11号線を経て旧道を志度湾沿いに歩き、途中で道を外れて浜辺で一休みする。
志度湾12:30・12:45
朝方の雨も11時前には止み、天候も急回復して蒸し暑くなってきたので、ここで半袖になる。浜辺に出たのは久しぶりで、穏やかな波にカモメが浮ぶ景色に心が和む。
海岸線を走る琴平電鉄に沿って志度の町に入ると古い家並みが続き、途中に平賀源内の旧邸(資料館)があった。平賀源内といえば「エレキテル(発電器)」の発明で有名だが、志度生まれの高松藩士だとは知らなかった(13:10)。源内館から志度寺は近く、しばらくすると86番札所「志度寺(しどじ)」の五重塔が見えてきた。
「86番:志度寺」13:22・13:40
単層ながらドッシリとした仁王門をくぐって広い境内に入ると、左手の高さ33mの五重塔が天を突く。参道正面の本堂と右手の大師堂に納経し、昭和50年(1975年)に再建されたという五重塔を見上げながら一休みする。志度寺を後にすると遍路道は海岸線を離れ、県道沿いに南へ進む。87番札所までは8km程で、中程を過ぎた辺りに87番札所の奥の院「玉泉寺」があった。
玉泉寺14:30・14:40
納経を済ませて歩き始めると、旧道を南に進んで田園地帯を抜ける。途中、これまで見かけたことのない15人程の団体が白装束姿で歩いておられ、その絵になる景色をつい珍しく眺めてしまう。挨拶して先にいかせてもらい、しばらくすると遍路87番札所「長尾寺(ながおじ)」の門前に着いた。
「87番:長尾寺」15:12・15:30
寺は町中にあり、仁王門の左右には弘安6年と9年(1283年・1286年)の銘のある石の経幢(亡き人の供養のため、写経を埋めた上に建てた石柱)がある。釣鐘の下がる単層の仁王門をくぐって広い境内に入ると、参道正面に本堂、右に大師堂が並ぶ。
納経をすませた後、この近くにセルフうどんがあるらしいので探してみたが、見当たらなかった。県道10号線を左に進んでコンビニで食料を調達し、南に2Km程進んだ県道3号線沿いの遍路休憩所を目指す。ところが、車道歩きを嫌って鴨部川の東側の道を歩いたものだから、休憩所を川向こうに見ながら通り過ぎて、3号線に合流して300m程引き返すことになった。これなら、遍路交流センターまで進んでも良かった・・・と思っても後の祭りである。
遍路休憩所16:20
東屋には誰もいなかったが、ベンチには手すりが付いていて横になれないので、レンガ床にツェルトを張る。水、トイレはなく、近くの家に挨拶を兼ねてもらいに行ったが留守で、50m程離れたお宅に行くと、おばあさんが畑の手入れをされていて、庭の水道を使わせていただいたうえに、蜜柑のお接待を受けた。
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