■行程
善根宿「うたんぐら」6:45→8:05「79番:天皇寺」8:30→9:47「80番:國分寺」10:05→一本松11:08→11:45「81番:白峯寺」12:15→13:18「82番:根香寺」13:40→16:15「83番:一宮寺」16:30→16:40天然温泉きらら
◆善根宿「うたんぐら」6:45
民宿顔負けのおいしい朝食をありがたくいただき、4人揃って記念撮影してから出発する。すぐに大東川を渡り、予讃線をまたいで瀬戸中央自動車道の高架をくぐって「本街道」を東に進む。やがて長いアーケード街を通り、右手に坂出駅を見がら進み、再びJR予讃線を渡って坂道を登って行くと赤い大鳥居が見えてきた。79番札所「天皇寺(てんのうじ)」へはこの鳥居をくぐる。
「79番:天皇寺」8:05・8:30
鳥居をくぐった正面には神殿があり、天皇寺は山門もなく、境内の左隅に本堂と大師堂と鐘楼が肩をよせ合うようにして建っていた。かつては、神社に付属する寺院だったことから「高照院」と呼ばれることも多いそうだ。
納経後、天気予報を聞こうとラジオのスイッチを入れると、北朝鮮が打ち上げを予告していた人工衛星と称する弾道ミサイルが8時30分頃に発射され、81秒後に爆発して打ち上げが失敗した、とのニュースが報じられていた。
東に進んで国道11号線の高架をくぐり、綾川沿いに歩いて鴨川駅の前で左折し、綾川を渡って国道11号線をだらだらと上って、国分駅に向かって遍路道を進むと、行く手に80番札所「国分寺(こくぶんじ)」」の甍が見えてきた。
「80番:国分寺」9:47・10:05
天平13年(741)に聖武天皇の勅令で全国に造られた国分寺で、ここまで阿波、土佐、伊予と回って最後の讃岐の国分寺である。美しい松が配された重厚な山門をくぐると、広い境内にも多くの松が植えられていた。参道右手の鐘楼と正面奥の本堂は共に国の重要文化財に指定されているそうだ。大師堂は本堂の右手にある参拝殿の中から納経するようになっていた。
標高40mの国分寺からはしばらく高低差の少ない道が続いたが、やがて北に方行を変えると坂道を上って人家を抜け、階段道を延々と登って標高380mの車道に上った。
一本松11:08
車道から左に分かれる遍路道を歩いていると、向こうから自衛官が一人やってきて、すれ違いざまに「ここは立ち入り禁止区域ですよ」と言われた。私が「遍路マークに従って歩いているんですが・・・」といったが要領を得ず、少し先に守衛所が見えたのでそこに行って聞いてみると、やはり道を誤っていたようだ。少し戻って右に行くと再び車道に出てこれを進み、右に曲がると81番と82番の分岐があり、左に1.1Kmほど緩やかに下っていくと、81番札所「白峯寺(しらみねじ)」の駐車場に出た。
「81番:白峯寺」11:45・12:15
白峯寺は標高280m付近にあり、山門は左右から積み重ねられた形の七棟門だ。参道を進み、護摩堂の前から左に進むと崇徳天皇の御霊所に続く勅額門があり、門の手前から右の石段を92段上がると正面に本堂、右手に大師堂が並んでいた。
納経後、列を連ねる団体の方と挨拶を交わしながら山門を出て、やや気の重い足取りで1.1kmの緩やかな坂道を登り返す。分岐からは落ち葉の敷き詰められた山腹道を延々と辿って、標高450m地点を通る五色代スカイラインに合流した(13:00)。すぐ先に中山休憩所があり、しばらく進むと右に遍路道が分かれていて、5分で82番札所「根香寺(ねごろじ)」の山門前に出た。
「82番:根香寺」13:18・13:40
単層の仁王門の裏にザックを置き、石段を降りて参道を進み、自然石を重ねた一直線の石段を上っていく。途中右手に大師堂があり、石段を上りつめた正面に本堂があった。本堂前の回廊には全国各地から奉納されたという3万体以上の観音様の小像が並ぶ。
来た道を戻って車道を鬼無方面に下っていくと、途中で瀬戸内海の展望が開け、遍路道でヘアピンカーブを横断しながら一気に下る。車道から急なコンクリート坂を小股で下って鬼無の町に降りると、左右の畑には盆栽の苗が、人家の庭には見事な盆栽が所狭しと並べられていた(14:45)。
JR予讃線を横切り、香東川の潜水橋を渡った辺りから雨が降り始めてきた。高松自動車道を越えると遍路道は複雑なコースを辿るので遍路マークから目が離せない。今日は野宿を考えて いたが雨が止みそうにないので、81番札所「一宮寺(いちのみやじ)」近くにある、天然温泉きららに電話して宿泊を申し込んだ。
「83番:一宮寺」16:15・16:30
一宮寺は小道をはさんで讃岐一ノ宮田村神社の鳥居と向い合っていた。山門を入ると参道正面に本堂、その右手に大師堂があるが、時間も遅い上、雨が降っているので境内には誰もいなかった。納経後、コンビニで食料を調達してから温泉に向かう。
天然温泉きらら16:40
広い駐車場を通って温泉の受付に行くと、宿泊場所は温泉から50mほど離れた所にあると言われ、つい「そんなことは電話したときに行ってほしかった・・・」と言った後から、「こんなことで愚痴るようではまだまだ修行がたりない・・・」と反省する。しかし、風呂に入るのに浴衣姿で傘を差して往復すのも難儀なことだ。温泉は申し分なく、二回入ってその都度ビールで喉を潤す。
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