四国八十八ケ所遍路旅

行程 日付 天候 札所 歩行距離 累計
29日目 4月9日 快晴 63番~64番 33.5Km 948.0Km


「いざり松 シュラフ被って 延命寺」


■行程
ビジネス旅館「小松6:30」→6:50「63番:吉祥寺」7:05→7:40「64番:前神寺」8:05→11:15昼食11:30→14:25延命寺14:40→延命寺前の休憩所 

◆ビジネス旅館「小松」6:30
5時50分頃、部屋の窓から美しい日の出を見る。ザックを本館の玄関に置いて朝食をただき、Mさんと今日の予定などを話してから先に出発する。63番札所「吉祥寺(きちじょうじ)」までは1.4Km程で、11号線を東に進んで、国道から左の住宅地に入った所にあった。 

「63番:吉祥寺」6:50・7:05
城門のような山門を入ると正面に本堂、左手に大師堂が建つ。この寺は四国霊場で唯一、毘沙門天を本尊としていて、庫裏前の極彩色の八角堂に祀られている六福神と合わせて七福神の寺としても知られているらしい。本堂の前には高さ1m位の岩の右下に丸い穴のあいた"成就石"があり、目をつむって金剛杖を突き出し、杖がうまく入れば願いが叶うそうだ。
11号線を渡って一本南の旧道を歩いていると、女性がやってきて「吉祥寺を通り過ぎてしまった」といって戻って行かれた。しばらくするとMさんが追いつかれて同行する。右手に石鎚神社の鳥居を見て200mほど進むと、64番札所「前神寺(まえがみじ)」の簡素な山門があった。 

「「64番:前神寺」7:40・8:05
満開の桜並木が続く参道を進んで境内に入ると、右手に鐘楼、左手に大師堂が建つ。奥に進むと滝に打たれるお不動さんの石仏があり、よく見ると、岩肌にはご利益を願ってたくさんの一円玉が張りついていた。
本堂はさらに進んで、浄土橋を渡って石段を上ったところにあった。山を背にして建つ本堂は堂々たるもので、左右には新しい回廊が配されていた。納経後、納経所からMさんが戻って来られたので、墨書・朱印なるものを見せてもらう。Mさんの話では、団体などがいると30分近く待たされることもあり、そんな時は遠慮なく「一人お願いします」と言うそうだが、どうぞと言われる時と、順番ですと断られる場合があるそうだ。

次の65番札所までは47Kmもある。旧道を歩いて加茂川を越え、土手を右に進んで桜祭りの屋台が並ぶ武丈公園を通る。Mさんとはこれまで何度かご一緒したが、私より少しペースが早く、話をしていると調子が上って距離が進むのでありがたい。 

昼食11:15・11:30
左手を見るとコンビニがあったので、Mさんには先に行ってもらう。いつもはパンかおにぎりで済ますのだが、アジの削身弁当というのがあったので購入し、近くの土手に座って川面を眺めながらいただく。のどかな旧道はやがて国道11号線と合流し、ビュンビュン走る車を横目にダラダラと登りが続く。
ようやく旧道に入ると静かになり、国領橋を過ぎると南方に雪の残る高峰が見えた。これは名のある山だろうと思って地元の方に聞くと、赤石山とのことだった(13:30)。東赤石山(1,706m)は日本二百名山にも入っていて、花の多いことでの人気のある山だ。
旧道と国道11号線をひたすら東に進んで土居の町に入り、国道とJR予讃線を横断し、もう一度予讃線を渡り返すと、番外霊場12番の延命寺があった。 

延命寺14:25・14:40
今夜の宿となる休憩所は道を挟んで寺の前にあり、その横には、この松の下で足の不自由な人が歩けるようになったいう伝説のある「いざり松」の枯れて倒れた大木が保存されていた。休憩所にザックを置いて延命寺に入ると、Mさんが休んでおられた。 

延命寺前の休憩所14:40
まだ日は高いが、すぐ隣の酒屋でビールを買って喉を潤し、11号線沿いにコンビニがあると聞いて買出しに行く。コンビニまでは500mほどありそうだったが、300m程の所に市場があったので、海苔巻き、イチゴ、パンなどを買って夕食とする。休憩所の前は結構人が行き来するので、日が落ちるのを待ってからシュラフに入る。


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