■行程
青木地蔵6:10→7:25大井八幡神社7:35→8:25「54番:延命寺」8:50→9:35「55番:南光坊」9:50→10:27「56番:泰山寺」10:45→11:20「57番:栄福寺」11:35→12:05「58番:仙遊寺」12:35→13:50「59番:国分寺」14:10→16:15光明寺・通夜堂
◆青木地蔵6:10
4月だというのに今日の最高気温は13度の予報だった。ヤッケを着て軍手をして出発するが、風が冷たくて手がかじかむほどだ。JR予讃線と並行する国道196号線と旧道を交互に歩いて、大井八幡神社近くで休憩する(7:25・7:35)。 国道を挟んだ神社に行くと、逆立ちするほどに尻尾を逆立てた狛犬が見事だ。大西の町を通って国道をひたすら歩き、左に折れて田園を進むと54番札所「延命寺(えんめいじ)」に着いた。
「54番:延命寺」8:25・8:50
延命寺は周囲を田園に囲まれた静かな環境のお寺で、山門をくぐると正面に本堂、右手に鐘楼があり、本堂左の急な石段を上ったところに大師堂がある。団体の納経が終わるのを待って納経する。延命寺から遍路道を辿ると、すぐに高速道路の高架をくぐって大谷霊園に上る。霊園を横断して下っていくと今治の市街地に入り、交通量の多い歩道を歩いて予讃線をくぐると、55番札所「南光坊(なんこうぼう)」は近い。
「55番:南光坊」9:35・9:50
南光坊は大三島に鎮座する大山祇(おおやまずみ)神社の別宮を対岸に移したときに、別当寺の一つとして共に移されもので、八十八カ所の中で「○○坊」と名の付くのはこの札所だけだそうだ。国道に面した新しい山門には、新しく立派な四天王像が収められ、参道正面にはコンクリート造りの本堂、その左手に宝形造りの大師堂が建っている。納経後、一つ東の通りを戻る感じで今治の市街地を南に進み、56番札所「泰山寺(たいさんじ)」に向かう。
「56番:泰山寺」10:27・10:45
泰山寺は田園の中に石垣を組み、白い塀をめぐらせて建っていた。石段を上って境内に入るとすぐ左手に鐘楼、正面奥に本堂、右手に大師堂が建つ。ネット情報では泰山山の通夜堂には二段ベッドが設けられているそうだ。納経を終え、石段を下って北西に真っ直ぐ進む。やがて田んぼのあぜ道を通って蒼社川に突き当たり、土手を右に進んで山手橋を渡り、坂道を登って行く と、八幡山(府頭山)の麓に建つ57番札所「栄福寺(えいふくじ)」に着いた。
「57番:栄福寺」11:20・11:35
境内に入ると参道正面奥の一段高いところに本堂、その右隣に大師堂が建つ。納経を終えて大師堂を見上げると、軒には見事な龍の彫り物が掲げられていた。栄福寺の標高は50m弱だが、次の58番札所「仙遊寺(せんゆうじ)」は作礼山の標高260m付近にある。
山道を登って広い犬塚池の縁を回り、もう一登りすると車道に出た。さらにアスファルト道を登って行くと、標高200m付近に東屋があり、左手に58番札所への遍路道が分かれていたので東屋にザックを置き、空身で登って行くと、車道が大きくカーブするところに山門があった。
「58番:仙遊寺」12:05・12:35
意外に早く着いたので楽勝かと思ったが、ここからが本番で、山門から急な石段登りが10分以上も続いた。今では車で本堂脇の駐車場まで上がってこられるが、昔は大変だったことだろう。境内右手に鐘楼、左手に大師堂、正面に本堂が建つ。納経後、宿坊に行くと足湯があったので驚いた。湯は流れいていなかったが、その前が展望所になっていて、眼下に今治市外と瀬戸内海が一望できた。
石段を下り始めると、一歩一歩上ってこられる老夫婦と出会い、ご苦労様ですと一礼する。ザックを回収し、山道から長い階段道を下って村中から北東に進む。やがて国道196号線を横切って町中に入り、JR予讃線の手前から右折し、踏切を渡って頓田川を渡ると59番札所「国分寺(こくぶんじ)」に着いた。
「59番:国分寺」13:50・14:10
国分寺には山門がなく、石段を上って境内に入ると正面奥に本堂、右手に大師堂があった。手水場を覆うような満開の桜が青空に映えて美しい。国分寺をあとに、旧道を30分程歩くと国道196号線に合流して、そのまま歩道を歩き、道の駅・今治湯ノ浦温泉の先からJR線を渡って、今治小松自動車道の高架をくぐる。その後もJR線を二度わたって村中に入り、今日の宿泊予定の光明寺を探しながら進んだが、大明神川橋まで行き過ぎてしまった。少し戻ると、道から少しへこんだ所に光明寺があった。
光明寺・通夜堂16:15
境内の桜は満開で綺麗だ。納経後、通夜堂をお願いすると快く了解いただいた。通夜堂はプレハブ6畳だが、中には二段ベッドとコタツが置かれていて、これまでで一番アットホームな感じがした。近くのスーパーで食料を調達して戻ってくると、愛知から来られた71歳の方が同宿したいと入って来られた。歩き遍路8回のベテランで、毎日40Km近く歩かれているとのこと、コタツで温まりながら21時過ぎまであれこれお話をさせていただき、梯子のないベッドの上に攀じ登ってフカフカの布団に潜り込む。
|