四国八十八ケ所遍路旅

行程 日付 天候 札所 歩行距離 累計
17日目 3月28日 快晴 38番 30.3Km 551.5Km


「足摺に よくぞ来たなと 万次郎


■行程
津呂の遍路休憩所6:30→7:40足摺岬8:05→8:06「38番:金剛福寺」8:30→10:55ジョン万次郎生家11:10→12:10土佐清水・昼食13:05→13:55松崎海岸14:05→15:05道の駅「めじかの里」

◆津呂の遍路休憩所6:30
一夜の宿に感謝して出発。朝日を受けながら車道を緩やかに登る。途中から山越えの古道を300m程歩いたが、すぐに県道に降り、そのまま海岸線を歩くと銅像と人影が見えてきた。

足摺岬7:40・8:05
岬は、早朝にも関わらず大型バスが次々とやって来て賑やかだ。ジョン万次郎の銅像近くのベンチにザックを置いて突端の展望台に行くと、遮るもののない太平洋の大海原が広がる。「ついにここまで来たか・・・」という感じだ。右手に見える足摺岬灯台を往復したが、灯台からの展望はあまり良くなかった。戻ると、おじいさんがインスタントカメラでジョン万次郎の銅像を撮っていたので一緒に撮ってあげ、私も一枚お願いする。自分の写真を撮るのは初めてだった。38番札所「金剛福寺(こんごうふくじ)」は目と鼻の先にある。

「38番:金剛福寺」8:06・8:30
立派な仁王門をくぐって広い境内に入ると、左手に巨石を配した池があり、正面に本堂、右手に多宝塔が美しい姿を見せる。大師堂は池を廻った左手にあり、境内は新しく、現代的な感じがする。三日ぶりにローソク、線香を供えて納経するが、道々心経を唱えてきたのでスムーズに暗唱できるようになっていた。

次の39番札所へは足摺岬から竜串への大回りルートを辿る。こちらは下ノ加江ルートに比べて1日長くなるのだが、竜串を初めとする海岸線を歩いてみたかった。白山洞門を眼下に見て、臼碆(うすばえ)の岬に向かって深く入り組んだ美しい海岸線を歩く。途中から松尾集落を抜けて山道に入ると、石畳が残る遍路道は大浜へと続き、再び美しい海岸線を歩いて中浜に入ると、ジョン万次郎の生家があった。

ジョン万次郎生家10:55・11:10
狭い路地の奥にある生家はまだ新しく、観光客は誰もいなかった。暖かい日差しが心地よく、なかなか腰が上らない。村中の狭い路地をクネクネ進んでから一気に登って車道に上る。途中の峠越えの道を見落としたらしく、深く入り込んだ土佐清水の海岸線を大きく迂回して街中に入る。

土佐清水・昼食12:10・13:05
ちょうど昼時で、最初に入った食堂は満員、結局ホカ弁の店に入ったが、こちらも売り切れで「あり合せのものでよかったら・・・」と言っていただけたのでお願いする。店内で食べていると、話好きの女性店員さんからコーヒーの接待を受け、ありがたく頂戴する。
町を抜けると再び海岸線が広がり、足摺宇和海国立公園の看板に松崎海岸の名があった。

松崎海岸13:55・14:05
海風がやや強いが、天気が良いので心地よく感じられる。解説板に化石漣痕(かせきれんこん)の説明があり、波や水流で作られた堆積物の凹凸が地表面に現れたもの・・・とあった。今日の宿泊場所は、道の駅「めじかの里」の休憩所を予定していて、使えなければ叶崎まで頑張るつもりだったが、その必要はなかった。

道の駅「めじかの里」15:05
四阿の板場は二人分程の広さがあって寝るのには問題なかったが、側面が柵なので風が強かった。道の駅で“きびなごの味醂干し”を買ったが、ビールはと聞くと売っていないといわれてガックリ、それでもウイスキーの当てにはもってこいの美味さだった。寝袋を干しながら一杯やっていると、「今晩はここで野宿ですか」と大坂の男性がやって来られた。聞くと、遅くなりそうだったのでタクシーで2000円分だけ走ってもらったとのことで、一服して民宿に向かわれた。日暮れを待ってツェルトを風除け代わりに休憩所の側面に括りつけてから寝袋に入った。


nexthomeback