■行程
民宿「みやこ」6:47→9:30四万十川9:45→11:45ドライブイン水車12:00→14:10大岐海岸14:25→17:00津呂の遍路休憩所
◆民宿「みやこ」6:47
お握り2個の接待を受けて出発する。今日は年に数日しかないという日本全国ピーカンの予報で、これまでで一番の上天気になりそうだ。頭上には雲ひとつない青空が広がり、朝日に海面が輝いている。しばらくするとMさんが追いつかれたのでご一緒する。Mさんは68歳で今回が8回目だとか、背筋が伸びてテンポよく歩く姿勢が様になっている。
遍路の方とは時々ご一緒するが、大抵の場合はペースが合わなくて短時間で分かれるのだが、Mさんのペースは5キロ程で、私より若干速く、リードしてもらえるので楽に歩ける。遍路のことについても良く知っておられ、偏りやこだわりのない話も好感が持てた。海岸線を歩き、双海から海岸を離れて四万十川の河口に向かう。
四万十川9:30・9:45
四万十川の土手にあった休憩所で休む。春の日を浴びながら清流四万十川の流れを眺める気分は最高だ。四万十大橋を渡って対岸を進み、国道を離れて田園抜け、再び国道321号線に戻ると右手に旧遍路道が分かれていた。ガイドブックは新伊豆田トンネルを通っていたが、同行の方と相談して右の道路を上がって行くと、自動車の解体工場の人から「この先の遍路道は荒れていて皆引き返してくるよ」といわれた。相談の結果、断念し、100m程戻った地点からブッシュの道を下って国道に戻った。
新伊豆田トンネルは1620mと長いが、歩道があるので問題なく通過する。トンネルを抜け、同行の方とはここで別れて先に行っていただき、ドライブイン水車で今朝お接待してもらったお握りを食べる。
ドライブイン水車11:45・12:00
道路道はここから南の38番札所と北西の39番札所に分かれるので、歩き遍路の場合は5Km先の下ノ加江か12Km先の大岐海岸辺りの宿に泊まって、翌日、空身で足摺岬の38番札所を往復してもう一泊する方が多いらしい。更に国道を進んで下ノ加江川に沿って進み、河口で川を渡って左手に観音崎を見ながら国道321号線を南に進む。久百々(くもも)から急斜面の遍路道を辿り、御崎を回りこむと目の前に大岐海岸が広がった。
大岐海岸14:10・14:25
何とも美しい海岸で、砂浜が1.5Km以上もあるらしい。休憩後、砂浜を少し歩いてから公園整備された黒松林を通って国道321号に合流する。途中、堺からこられた72歳の遍路の方にお会いしてしばらくご一緒したが、その速さには付いて行けず”おさきにどうぞ"ということになった。遍路道は以布利港から海岸に降り、海に迫り出した岩場の洞窟を見てから山道に入る(15:20)。細道を登って行くと県道に出て、七曲道の途中から再び山道に入って窪津に抜ける。
窪津16:20
窪津は港町で、鮮魚店の前に小魚が干されていたので、店の人に「写真を撮ってもいいですか」と聞くと、「魚を食べてもいいよ」と言ってくれた。魚はアジの小さいもので、一匹いただくとバカうまで「もう一匹いいですか」と言うと「イイヨ、うまいやろ!」と決められてしまった。おじさんに元気をいただき、急斜面につけられた階段をジグザグに登る。振り返ると港の景色が一望でき、平坦な道から田んぼ道を経て県道に戻った。今日は津呂の善根宿に泊めていただくつもりだ。
津呂の遍路休憩所17:00
休憩所は津呂の村の入口付近にあり、ネット情報では500円で風呂、洗濯OKとあったが、善根宿の方は休止しているようで、休憩所も寂れた感じだった。散歩中の方に聞くと、善根宿を管理されていたおばあさんが1年ほど前に入院されたとのことだった。それでも、休憩所の周りには囲いがあり、水、トイレがあるのでありがたい。失敗したのは途中で食料調達を怠り、津呂の村にも店がなく、手持ちの食料はソーセージ1本、するめ、カキピーだけだった。幸い休憩所の前に自動販売機があったので、ジュース、缶コーヒーを加えて一晩凌ぐ事にする。
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