
前回はここまで紹介しました。
次にタイミングベルトを取り外すのですが、赤丸のベルトアイドラープーリ2個のうち下側のプーリをまず外してからタイミングベルトを外してください。
そのあともう一つのプーリと青丸のベルトテンショナープーリ、緑丸のアイドラースプロケットを外してください。
外すのはボルトで止まっているので緩めて外すだけです。
紫丸はウォーターポンプのプーリーなのでまた後で外します。
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外すとこんな感じになります。
次に赤丸のクランクスプロケットを外します。
専用工具があればいいのですが、ない場合はクランクスプロケットの後ろ側をマイナスドライバーなどを差し込んで、テコにして少しずつ手前に引っ張れば抜くことが出来ます。
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クランクスプロケットを抜くとこんな感じです。
赤丸の中央にクランクシャフトがあって、クランクシャフトにオイルシールがあるのがわかるでしょうか?
私のオイルシールは画像にあるように斜めに取り付いていて、クランクスプロケットと接触して削れていました(汗)
あと、オイルポンプは青丸のボルト4本以外に画像に写っていないですがあと3本、合計7本緩めてからマイナスドライバーなどをオイルポンプとシリンダブロックの間に差し込んで、テコにしてシリンダブロックとの間に隙間を作り、プラスチックハンマーで軽く叩きながらオイルポンプを引っ張って取り外します。
テコにして外す際にはシリンダブロックに傷をつけないように注意してコジって下さい。
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取り外したオイルシールです。
左が取り付いていた中古品で、右が新品です。
削れてえらい事になっています。
でももっとえらい事になっている物がありました・・・・・
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オイルポンプの裏側です。
赤丸の2本のビスは、緩めたのではなくて緩んでいました。
この状態まで緩むとシリンダブロックと接触する為にこれ以上緩まないようなのですが、オイルが漏れて油圧が低かったのもこれを見ると当たり前かな・・・と思います。
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さらにオイルシールと接触していたクランクスプロケットの裏側も削れていました。
右のクランクスプロケットと比べると赤丸の部分が特に削れているのがよくわかると思います。
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かなり画像がピンボケの為に見えにくいのですが、クランクスプロケット固定用のキーピンです。
右のキーピンが左のキーピンと比べて上側が削れているのがわかるでしょうか?
クランクスプロケットの溝も削れていた為、そのまま取り付けると削れた部分のガタだけでタイミングベルトが半コマ分ぐらい余裕で動いてしまうので交換しました。
ここまで酷いのもそうそうあるものではないと思いますが・・・
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オイルポンプを外したら赤丸に取り付くOリングは交換しましょう。
Dラーの方に聞くと、このOリングが駄目になってオイルが漏れている車両が結構あるらしいです。
Oリングを取り付ける前にはオイル漏れ再発防止の為に、ブレーキクリーナーなどで十分に脱脂と、Oリング奥からオイルの流れ出しを止めてOリングを取り付けてください。
Oリングは液体パッキンを塗って貼り付けるように付けてオイルポンプを取り付ければOKです。
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オイルポンプを取り付ける前に赤丸のようにオイルシールを打ち込みましょう。
水平に打ち込まないとダメなので、出来るだけ同じ外形の物を押し当てながらハンマーでゆっくり叩いて打ち込んでいってください。
打ち込みはオイルシールと最低ツライチ・・・出来れば少し奥に入れるぐらいのほうがいいみたいです。
画像では丁度いいものがなかったので、ハブボルト用に使っている32のコマを使って打ち込みました。
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オイルポンプの裏側は、画像のように液体ガスケットを塗ってください。
液体パッキンを塗ったらクランクシャフトの水平になっている部分とオイルポンプの水平になっている部分をうまく合わせて取り付けてください。
奥まで入ったらボルトで固定して、クランクスプロケットをキーピンを忘れずに組み込んだら出来上がりです。
組み付け後は液体パッキンが乾くまでブレーキクリーナーなどを使わないようにして下さい。
あと、あまりないとは思うのですが、中古オイルポンプを使うような事態になった場合、稀にオイルポンプにノックピンが付いていて、知らずに組みつけようとして最後まではまらずに無理に入れようとして周囲に傷を入れてしまうことがあるみたいなので十分チェックしてから組み付けるようにして下さい。
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