※今回はHシーンが入ります。というか一話分全てその内容です。
隠しにはしませんので、ご自身の判断でどうぞ。
苦手な方は飛ばして頂いても話は繋がりますので、
下記の back からお戻り下さい。
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大丈夫という方はこのまま下へお進み下さい。
「ねぇ……」
「何?」
「キスしてもいい?」
「……っ」
不二の言葉にリョーマの告白して赤かった顔が更に赤く染まる。
「ダメ?」
「……」
不二のオネダリするような声にリョーマは小さく小さくコクンと頷いた。
「んっ……っ」
頬を赤く染めながら目を瞑り待っているリョーマの桜色した柔らかそうな唇に不二は自
分のそれを重ねた。重体だった不二の唇はかさかさで荒れていた。それに対してリョーマ
の唇は潤っていて弾力があって柔らかい。不二は何度も角度を変えながらリョーマの唇を
啄ばむ。
「! んん……っ」
ぬるっとした生温かい何かがリョーマの唇をなぞる。それは無理矢理リョーマの口内に
入ろうとはせず、何度も何度もリョーマの唇をなぞる。
不二と唇を合わせてどれぐらいが経っただろうか……。
リョーマは息苦しさに空気を得ようと口を開けた。
「っ!」
しかし、その瞬間を待っていたかのように、不二の舌がリョーマの口内に入り込んでき
た。リョーマよりも低い温度を持つ不二の舌から逃れるように奥へと逃げ込んでいたリョ
ーマの舌を探し出すとそっと絡めてくる。不二から与えられる初めての感触にリョーマの
身体がびくっと震える。
抱きしめていたリョーマの身体をそっと自身の身体の下に敷き、上から覆い被さる。体
重をかけず、リョーマが驚かないようにベッドに組み敷く。不二のキスに酔っていたリョ
ーマは自分が今どんな状況に置かれているのか分かっていない。
不二は、リョーマを組み敷きながらも、何度も角度を変えてキスを繰り返す。リョーマ
の口内を余すことなく触れ、最後にちゅっとリョーマの舌を吸って名残惜しげに唇を離し
た。離れた唇と唇の間には互いを離さないというように細い銀糸が繋がっている。
「リョーマ君?」
「……」
声をかけても返事はない。よく見るとリョーマの視線は宙を彷徨っている。リョーマに
とって初めてのキスは少し大人のものだったようだ。
不二はリョーマの顔のいたるところに何度もちゅっちゅっとキスを落としながら開いて
いる手を服の中に潜り込ませる。
「ひゃっ……?」
いきなり冷たい手が肌に触れ、リョーマの口から声が洩れる。どうやら、意識が戻って
来たようだ。そんなリョーマを見て、クスッと笑うと再び手を動かし始める。
「せ、先輩……?」
「ねぇ……」
「……」
「……していい?」
何をしていいのかは、言われなくても分かる。リョーマの顔がそれはもう赤くないとこ
ろがないくらい真っ赤に染まる。見上げた不二の顔はいつになく真剣である。リョーマは
視線を外し、少し考え込んでいたが、分からないくらい小さく頷いた。
「せんぱいっ……」
「周助って呼んで……」
グチャグチャと最奥に入れた不二の指が卑猥な音を出す。その音を止めて欲しくてリョ
ーマは不二の耳に唇を持っていって止めて欲しいと頼み込むが、不二はそんなリョーマの
懇願を聞き入れず、自分の名前を呼んでくれと耳元で囁く。
「しゅう…すけっ……も、もうっ」
「うん。挿れてあげる……」
何度も何度も指で慣らしてそこに不二は己を宛がった。
「リョーマ君……痛かったら肩に爪を立てていいから僕を拒まないで……」
「…………っ」
もの凄い圧迫感にリョーマは無意識に不二の肩に歯を立てていた。ググッと無理矢理に
入り込んでくるモノにリョーマのそこがキュッと拒むように締め付けてくる。
「っ……少し力を抜いて」
「む、無理っ」
リョーマの身体は痛みにガチガチに固まってしまっている。先ほどまでの身体が溶けて
しまうほどの快楽から一気に痛みのみの苦痛の世界に落とされたような感じだ。リョーマ
の身体はガタガタと震えていた。
「リョーマ君。ゆっくりと息を吸って……」
不二に言われてリョーマは何とかして不二の言う通りゆっくりと息を吸った。
「今度はゆっくり息を吐いて……」
「……っぁああぁっ」
ゆっくりと息を吐くことで、ガチガチに固まっていたリョーマの身体から力が抜けた。
そのタイミングを見計らって、不二は一気にリョーマの中に自身を挿入した。
「大丈夫?」
「……っ」
早い呼吸を繰り返しながらも何とか頷く。しかし、本当は大丈夫ではないのだろう。指
で丁寧に解していたため出血沙汰にはならなかったが、本来は何かを挿れる器官ではない。
リョーマの身体に多大な負担をかけているのには違いなかった。不二はリョーマが落ち着
くまで動かずに待つことにした。
「……しゅうすけっ」
「どうしたの?」
リョーマが何を言いたいのか分かっているのに、不二は意地悪に尋ねる。不二にはリョ
ーマがどうして欲しいのか分かっていた。なぜなら、先ほどから不二を咥えこんでいる箇
所がギュウギュウと締め付けていた。どうやら、動かない不二に物足りなさを感じている
ようだ。
「リョーマ君。どうして欲しいの?」
「…………てっ」
「何?」
「……メチャクチャにしてっ」
「ウン」
リョーマの言葉に不二は態度で示した。入口近くまで抜くと一気に最奥を貫いた。不二
の動きにリョーマの身体が跳ねる。勢いよく抜き差しを繰り返していたと思えば、急にゆ
っくりと抜き差しをする。そうやって不二はリョーマの身体を絶頂に導いていく。
「周助っ……も、もうっ」
「うん。僕も……」
リョーマの言葉に不二は互いの腹の間で反り返っているリョーマを掌に収めると手を動
かし絶頂へと導く。互いの身体の間からグチャグチャという音が聞こえる。
「リョーマ君っ」
「っああああああ――――――――――っ」
不二の手の中に快楽の液を吐き出すと同時に不二もリョーマの中に熱い液を注いでいた。
「……好きだよ」
「……俺もっス」
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