大合奏バンドブラザーズDX
操作動作エトセトラ編
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今回のバンブラDXですが、前作の操作性を引き継ぎつつボタン操作にも対応しました。
これだけでもとんでもなくすばらしい感じですが、話はここで終わりません。
その便利な操作システムに支えられて輝く種々のモードについても、せっかくのチャンスですからここで触れておこうと思います。その前に、しばし小理屈をば失礼いたしますことどうぞご容赦ください。

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さて、しばし前説を失礼いたします。
ユーザインターフェイス(ものの使い勝手)を考察するという趣旨の学問がございます。
認知心理学と情報処理学を基礎とする学問で、なんと学会などもあります。
なんでそんなことを研究するのかと申しますと、とてもとてもおおざっぱに言ってしまうならば「誰でも住みやすい世界を作るため」との意図に落ち着いてきます。
たとえば「人に優しい街作り」についての議論に次のようなものがあります。

・歩道で段差があると車いすユーザが困る。
・視力障害者にとって、歩道と車道の段差はそれを識別する上でのランドマークとして有用である。
・さて、どうしたらこの2つを交通法規に準じた格好で両立出来るだろうか?

こういった問題の解決策を議論したり世間に提案したりする包括的組織が、上に上げた学会その他でございます。
そしてこれらの研究をどこかのカレーよろしく煮詰めに煮詰めた結果のことが、俗にユニバーサルデザインと呼ばれているものです。
よくこの言葉とバリアフリーが混同されて用いられているところを目にしますが、前者は誰にでも無差別に便利な物・環境の創造を目的にしているのに対して、後者はことに障害者、高齢者の利益をその他の人々の利益より優先する傾向にあります。その結果、バリアフリーを金の御旗に大学と癒着し暴利を無差ブル第三セクターや会社が結構ごろごろしてたりするのですが、それは又別のお話です。
このユニバーサルデザインの実現で大切にされている考え方に、認知心理学からご出身の「アフォーダンス」という概念があります。
ユーザが「ここはこうやったらこうなるに違いないっ!」と思ってやったことが実際の動作と適合するか、その指針として用いられる用語です。
ゲームで言うと、上を押したらキャラが上に行くに違いない、Aボタンは決定に違いないという、経験から行える類推と推測が代表的なものです。こうしたユーザの期待にどれだけ幅広く答えられているかの指標、それが情報処理業界におけるアフォーダンスの意味となります。皆知らず知らずに調教されてこうした概念がしみついていたからこそドリキャスやXBOXのコントローラでパニクったのであり、ブルードラゴンのオプションにはA/Bボタン反転というおもしろ設定項目が現れるに至ったのであります。
これは今回のバンブラ話を記すに当たってとても大きなファクターをしめる物事だったので、このようにいろいろと乱文をちらかしてしまいました次第、どうか平にご容赦を。

そう、この文書はバンブラDXについてのものでした。
べ、べつにわすれてたんじゃないんだからね!か、勘違いしないでよね!ふん!
先ほどもチラリと触れましたが、本作からボタン操作が可能になりました。
ここでまず、今までコントローラでゲームを遊んできたユーザの利便性にフォーカスしてみましょう。
こと国産のゲームソフツについてはファミコンの昔から、Aボタンは決定、Bボタンはキャンセルとデファクトなスタンダードとなっている歴史ですが、その法則を了解すれば十字キーのカーソル移動と併せていともスムーズに利用できる構造になっています。
もともとタッチで操作するアイコンを方向キーで選ぶのですから、メニュー画面において使うボタンは十字キーとAボタンだけ、Bボタンすら前の画面へもどるためのショートカットキーな取り扱いのありさま、ここでいよいよもってタッチ操作のユーザとキー操作主体のユーザ両者の利便性を極限まで追求したことが見えてきます。

次に、前作を経験済みの場合にうれしい事柄を紹介しましょう。
本作のインターフェイスは、前作と下記の点で共通しています。

1.タッチスクリーン右下端がキャンセル・ないしBack。
2.標準収録曲の楽器選択画面の配置は、往々にして左上がボーカルパート、右下が打楽器
3.方向キー+各種ボタンの配置によるドレミ音階は下表の通り、前作と共通
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ハ長調におけるキーアサイン(曲、パートにより随時変化していく)
ド:下
レ:左
ミ:上
ファ:右
ソ:Y
ラ:B
シ:A
高いド:X
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最後に、全般的に本作で改良された点を列挙します。
1.はい/いいえを選ぶ場面は、左がはい、右がいいえ。
2.タッチスクリーンに描画されたボタンを方向キーを利用して移動する、という考え方で画面が組まれているので、ボタン操作におけるほとんどの場面でカーソルが端に突き当たる。

無論のこと、上に紹介した以外の場合、つまり今回から初めて遊ぶという場合も臆することはありません。
元々ファミコン発売以来四半世紀こちら、ゲーム機とは営々と遊びやすいシステム、便利なシステムの構築を主眼において進歩してきています。ファミコン発生の期限は、高価で熟練を要するPCゲームを、シンプルなキー配列のコントローラで実現させるところにその哲学がありました。それが精錬されつづけた結果が21世紀の現在なのですから、まだまだ若いタッチ操作やリモコンポインティングならいざ知らず、とかく円熟しきったボタン操作のインターフェイスがゲーム初心者にとって不便なことはほぼ皆無であろうと確信する次第でございます。
それはとりもなおさず、開発スタッフの皆様が本作をより多くの人に快適に遊んで欲しいとの思いが生み出した結果に他ならず、そこから生み出された成果を一人でも多くの人に甘受して欲しいと願わずにおれません。

さて、本作で充実しているのはユーザビリティの高さだけではありません。サービスの質と量も類希なる充実ぶりを誇っています。次はそこを紹介していきましょう。
まず、公式サイトなどで初期収録楽曲一覧をご覧になられた方は、そのラインナップにすこし疑問を抱かれたやもしれません。
そう、なんでゲーム曲がないのか、と。
しかしどうか麦茶でも飲んで落ち着きつつ安心していただきたく存じます。本作にはちゃんと任天堂製ゲーム楽曲が収録されてます。

演奏モードで自分が一度でも演奏したことのある楽器は、「辞典」に記録されていきます。
さて、くだんの辞典を開いて登録された楽曲でAボタンを押すと、その楽器に最も適合した任天堂ゲーム楽曲のワンフレーズをデモ演奏してくれるというすごくイカしたサービスが展開されるのです。
ラインナップもまたすごい、マリオゼルダはもとより、ファイアーエムブレム、F−ZERO、メトロイド、どうぶつの森、クルクルランドこれだけでゲーヲタ涙目です。
ぜひすべての楽器を登録していろいろと聞いてみてください。

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<<楽器時点の開き方>>
・タイトル画面から説明。次のように操作する。


画面右下端に移動してから
一つ左

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次はラジオの紹介です。
本作マスコットのフルーツコウモリ、バーバラバット様がありがたくも我々のためにラジオ放送をしてくれているという涙無しには拝聴できないありがたいありがたい規格がこれ。
DJはなんとフルボイス、古今東西のありがたい話をイントロに、いろいろな曲をいろいろなアレンジで聞かせてくれます。
ラジオは2種類、DSカートリッジに収録されている楽曲を再生してくれる
「バーバラバットのセクシーーミュージックアワー」」
そして、ニンテンドーWifiコネクションでインターネットに接続して利用できる、
「バーバラバットのWifiミュージックアワー」
ことにWifiミュージックアワーは、聞いていてこりゃいいなと思った曲があれば即座にその場でダウンロード可能というなんとも地上デジタルな香りの漂ううれしいサービス機能つき。
これで、手動でダウンロードリストをうろうろしてても見つからなかった曲がひょっこり見つかることもあり、実用面からもうれしいサービスであります。
ともかくも本作を手に取ったらぜひ一度経験して欲しいすばらしいモード。ぜひ楽しんでください。

<<ラジオへのアクセス方法>>
タイトル画面から次の操作を行う

(画面が切り替わったら)



ここがラジオのインデックスメニュー。
上から3つ項目が並んでいて、順に
セクシー
Wifi
もどる
となっています。
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おおざっぱに紹介するとこんなところではありますが、着実な進歩を遂げているということはお伝えできたかなと思います。
後はアナタが音楽を演奏する、あるいは聞くということが好きならばぜひ手にとってみてください。
CMでも言っていましたが、演奏、歌う、作曲の3つができて付帯機能も充実し、それを快適な操作系統の下自由に操れる楽しみはそうそう得られるチャンスではありません。
もしかなうならご友人、ご家族を誘ってセッションなどやってみるとバンブラの本懐、合奏の愉悦に十二分に浸れることでしょう。

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最終更新: 2008年10月15日
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