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スタックからのキル

キルコマンド群は Emacs コマンドの一種で、 テキストを"キル・リング(kill ring)"に保存するので、 事後に C-y で「ヤンク」できます。 標準 Emacs の3大キルコマンドが、 1行キルする C-k、マーク・ポイント間のリージョンをキルする C-w、 リージョンをキル・リングに入れるがバッファからの削除はしない M-w です。 これらのコマンドは全て Calc 内でも動作しますし、 1行分を削除せずにキル・リングに挿入する M-k コマンドも揃っています。

キルコマンド群はCalc バッファ内におけるカーソル位置に注意を払うという点で、 ちょっと変っています。 カーソルが最下行か、それより下にあったら、 キルコマンドはスタック top に対して作用します。 それ以外の位置にあれば、カーソルが乗っているスタック項目に対して作用します。 Calc のキルコマンド群は常に、スタック・エントリ全体に作用します。 (特定の領域を行全体のように扱うこと以外は、 通常のEmacs キルコマンド群と同様に振舞います。) テキストは、(付加していれば)行番号も含め画面表示どおりに、 キル・リング内にコピーされます。

C-kM-k に数値接頭引数を付けると、 キルされる行の数を変えられます。 正の接頭引数は現在行を含めて n 行ぶん下まで、 負の接頭引数は現在行から -n 行上までをキルします。。 繰返しますが、これは標準の Emacs C-k コマンドを真似た動作です。 いつも行全体がキルされますが、 空の接頭引数付きの場合はエントリ内容だけをコピーし、行末の改行はコピーしません。


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