(訳注: 訳者と同じ方法で MS-Windows 上の pgnuplot/wgnuplot.exe を使っている場合、 本節の グラフィックス・オプションは wgnuplot のウィンドウからオプションメニューをたどって設定することもできる。)
g g (calc-graph-grid
) コマンドは、「グリッド」を On/Off します。
デフォルトでは Off で、グラフの端にだけ目盛があります。
グリッドを On にすると、目盛に対応する点線がグラフ全体に現われます。
このコマンドは `*Gnuplot Commands*' の設定を変更するだけなので、
変更結果を見るには別途 g p コマンドを実行しなければなりません。
g b (calc-graph-border
) コマンドは、
枠(グラフを囲んでいる四角い線)を On/Off します。
デフォルトでは On です。
このコマンドは GNUPLOT 3.0 以降のバージョンでのみ有効です。
g k (calc-graph-key
) コマンドは、「凡例」を On/Off します。
凡例と言うのはグラフの隅の小さな図のことで、
曲線名とラインスタイルの対応関係を示します。
デフォルトでは Off で、
同一グラフ内に複数の曲線を描いた時は便利です。
g N (calc-graph-num-points
) コマンドを使うと、
グラフのデータ点の数を決められます。
このコマンドが効くのは「x」も「y」もリストで明示されていない場合に限ります。
空白を入力するとデフォルト値(初めは15)に戻ります。
このコマンドは、接頭引数が無ければ現在のグラフにのみ作用します。
正の接頭引数を付けると、デフォルトのデータ点数を変更(空白を入れると表示)し、
解像度を明示しない g a で描かれる全てのグラフで使用されます。
負の接頭引数を付けると、g A で描かれる 3D グラフのデフォルト点数
(初めは5)を変更または表示します。
3D グラフのデフォルト数 5 は、
面として全部で 5^2 = 25 個の点を意味することに注意してください。
グラフ内のデータ値は、その時点の計算精度にかかわらず、 通常 5桁の精度で計算されます。 普通なら充分過ぎるほどですが、そうでない場合もあります。 例えば、 x の区間 `[0 .. 1e-6]' について 1 + x をプロットするとき、 全てのデータ点は 1.0 に丸められてしまいます! `*Gnuplot Commands*' バッファに `set precision n' というコマンドを入れると、 データ値を精度 n で計算します。 これは稀なケースなので、 精度を設定するキーストローク形式のコマンドはありません。
g h (calc-graph-header
) コマンドはグラフの表題を設定します。
これはグラフの上にセンタリングされて掲示されます。
デフォルトの表題は空(表題なし)です。
g n (calc-graph-name
) コマンドは、
個々の曲線に名前を付けます。
曲線を扱う他のコマンドと同じく、最後に追加した曲線に作用します。
言換えれば、`*Gnuplot Commands*' バッファ中のリストの最後の曲線です。
他の曲線に名前を付けたければ、
先ず g j で目的の曲線をリストの最後に送るか、
`*Gnuplot Commands*' バッファを手動で編集しなければなりません。
曲線の名前は凡例に表示されますが、凡例表示しない時は無用です。
g t (calc-graph-title-x
) コマンドと
g T (calc-graph-title-y
) コマンドは、
それぞれ「x」,「y」軸に表題を設定します。
これらの表題はグラフの下端と左端の目盛の隣に表示されます。
Calc は目盛そのものを制御するコマンドを持っていませんが、
`*Gnuplot Commands*' バッファでそれらを編集することができます。
詳細は GNUPLOT の説明書を参照してください。
g r (calc-graph-range-x
) コマンドと
g R (calc-graph-range-y
) コマンドは、
それぞれ「x」,「y」軸のレンジを設定します。
プロンプトが出て、適切なレンジを入力するよう促されます。
この入力は
`min:max' という形式のひと組の数値でなければなりません。
空入力するとデフォルトの動作(データ値の範囲に基づいて設定)に戻ります。
また、`$' を入力するとスタック top からレンジを取得します。
スタック上のレンジは区間型式かベクトル型式で表わします。
つまり `[min .. max]' か `[min, max]' です。
g l (calc-graph-log-x
) コマンドと
g L (calc-graph-log-y
) コマンドは、
それぞれの軸を対数目盛に設定します。
3D プロットの場合、「z」軸に対応するのは g C-t, g C-r, g C-l (コントロールキーを押しながら文字キー)です。
g z (calc-graph-zero-x
) コマンドと
g Z (calc-graph-zero-y
) コマンドは、
それぞれ「x」,「y」軸の位置に点線を引くかどうかを制御します。
(これらは g g で「グリッド」機能を On した時に描かれる点線と同じです。)
ゼロ軸線はデフォルトでは On で、GNUPLOT 3.0 以降のみ Off することができます。
3D プロットでは使えません。
g s (calc-graph-line-style
) コマンドは、
最後に追加された曲線のデータ点を線でつなぐかどうかを決めます。
オプションで、接続線のスタイルも選べます。
単なる g s は線の On/Off を単純にトグルします
数値接頭引数を付けると、線を On した上で特定のスタイルを設定します。
ラインスタイル番号は 1 から始まりますが、
出力デバイスによってその意味は変ります。
GNUPLOT は、
どのデバイスでも少なくとも 6種類のラインスタイルが利用できると保証しています。
g S (calc-graph-point-style
) コマンドは、
同様にデータ点を示す記号を On/Off したり、ポイントスタイルを設定します。
線も点も Off した時は、データ点を小さな点で表示します。
曲線のスタイルを明示する別の方法は、
LineStyles
変数と
PointStyles
変数です。
これらの変数は初め値を持ちませんが、いったんベクトルや整数をストアすると、
g a や g f コマンドはその後追加される曲線のスタイルに
デフォルト値にかわりこれら変数の値を使うようになります。
入力として特定のスタイルに対応した正の整数を指定します。
0 を指定するとスタイルを自動的に選択します。
-1 を指定するとラインやポイントを Off します。
ベクトルの要素数より曲線の数が多いと、
最後のいくつかがデフォルトのスタイルを取ります。
もちろん、後から g s や g S コマンドでスタイルを変更できます。
例えば '[2 -1 3] RET s t LineStyles とすると、
最初の曲線をスタイル番号 2 とし、
2番目の曲線は接続線が無く、
3番目はスタイル 3 になります。
ポイントスタイルは今なお自動で割付けられますが、
PointStyles
に別のベクトルをストアすれば定義できます。
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