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Let コマンド

スタックに置かれた式 `a+b^2' の、 b=3 における値を計算したいとき、 3 を b にストアしてから = を押して 式を再評価すれば答が得られます。 この副作用として、b には 3 がストアされたままになります。

s l (calc-let) コマンドは、このような副作用なしに、 一時的な割付け状態で式を評価します。 このコマンドはスタック top の値を指定の変数に割付け、 次のスタック項目を evaluate し、 最後に変数の元の値(あるいは void)を復活させます。 従って、' a+b^2 RET 3 s l b RET とタイプすると、 スタックは `a + 9' になります。 続いて 5 s l a RET を押すと、スタックは 14 になります。 この操作では、`a'`b' の値に後遺症は残りません。

スタック top の値は等式や割付け式であったり、 それらのベクトルでも構いません。 このような場合は、デフォルトでs t RET と同じような動作をします (訳注:左辺の変数に右辺値をストア)。変数のストア 参照 。

また、変数名のプロンプトに対して等式か割付け式を入力しても結構です。 s l b=3 RET とタイプするのは、 3 をスタックに置いて s l b RET と打つのと同じ事です。

a b (calc-substitute) コマンドは、 式中の変数に値を代入する別の方法です。 このコマンドは一時割り付け & evalate のかわりに 実際の置換を実行します。 例えば、`f(n pi)'n=2 を代入する際に、 s l を使うと evaluation まで進んで `f(6.28)' が得られますが、 a b を使うと `f(2 pi)' が得られます。


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