生体と人工材料との相互作用と必要条件

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  未熟な左手が作った臨床工学技士国家試験の生体材料工学に関するよりぬきノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。




生体と人工材料との相互作用

生体反応

≪急性局所反応≫

  血栓、補体活性、急性炎症、異物反応、壊死


≪急性全身反応≫

  アレルギー反応、感染、発熱、急性毒性反応、ショック


≪慢性局所反応≫

  肉芽形成、癒着、カプセル化、発癌、瘢痕形成


≪慢性全身反応≫

  免疫異常、催奇形成、抗原抗体反応、臓器障害


人工材料の反応(変化)

  吸着、溶出、腐食、分解、劣化、破断、破損、破壊(応力・歪)等がみられる。

≪破壊に関する性質≫

延性弾性の限界を超えても破壊されずに引き伸ばされる性質
靭性外力によって破壊されにくい性質
脆性物体が外力を受けたときに、あまり変形しないうちに破壊する性質。もろさ

医用材料の必要要件

@ 可滅菌性消毒及び滅菌が可能であること
A 生体安全性(非毒性)生体に毒性、発癌性がなく刺激性、炎症惹起性が適切であること
B 機能性目的とする機能を及び効果を発揮できること
C 生体適合性力学的適合性および界面適合性(血液適合性、組織適合性など)を有していること
D 耐久性耐疲労性及び耐磨耗性を有すること

※ これらの中で@ABは、医用材料として必須条件である。



医療材料の評価基準

医用材料評価試験

安全性試験生物学的安全性急性毒性試験、亜急性毒性試験、慢性毒性試験、皮膚刺激試験
発ガン性試験、催奇形成試験、発熱性物質試験、移植試験
溶血性試験
機械的安全性物性試験(耐圧試験、耐熱試験、強度試験など)
滅菌無菌試験
性能試験性能を裏付ける試験
臨床試験臨床試験

安全性試験

≪短期表面接触用具≫

  細胞毒性、感作性、刺激性/皮内反応


≪短期埋め込み用具≫

  細胞毒性、感作性、刺激性/皮内反応、毒性、発熱性、埋植試験、血液適合性(溶血性)、発癌性








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