吸気ガス供給方法
≪連続流(回路内定常流)≫
常時回路内に一定のフローが流れ続けることで常に患者が新鮮なガスを吸うことができるシステム
≪デマンド流≫
患者が”吸いたい!!”という要求に対して呼吸器が回路内にガスを送り出すシステム
患者の”吸いたい!!”を感知するためトリガー感度を設定する必要がある。
換気方式の分類
換気方式は、人工呼吸器が吸気相から呼気相への切換え(サイクル)を規定する因子によって3つに分類される。
@ 従圧式人工呼吸器
吸気時設定した圧が気道にかかると吸気がストップし、呼気相に変わる。
設定 : 最高気道内圧、換気回数
適応 : 新生児用の人工呼吸器又は救急現場
≪利点≫
・ | 無理やり送り込まないため、肺の状態が分からない患者に対しても、安心して装着できる。 |
・ | 回路に少々漏れがあっても比較的良く換気量が保たれる。 |
≪問題点≫
・ | 患者の肺(コンプライアンス)や気道抵抗によって換気量が左右される。 |
・ | 1回換気量を正確に送り込めない。 |
従圧式人工呼吸器波形
A PCV(従圧式換気)人工呼吸器
設定気道内圧を設定時間内維持することで、従来の従圧式に比べて換気量を保つことができる。
換気設定 : 最高気道内圧、吸気時間、換気回数
≪利点≫
・ | 圧損傷の防止 |
・ | 低い気道内圧で換気量が得られるため、循環動態の抑制作用を軽減できる。 |
・ | 平均気道内圧が高くなるため換気不均等分布を是正できる。 |
≪問題点≫
PCV(従圧式換気)人工呼吸器波形
B 従量式人工呼吸器
設定した一回換気量を送ると、呼気相に変わる。
換気設定
直接設定方式 : 1回換気量又は分時換気量、呼吸回数
吸気流量・吸気時間設定方式 : 吸気時間、吸気流量、呼吸回数
≪利点≫
・ | 正確な分時換気量を設定できる。 |
・ | 重症呼吸不全患者の呼吸管理がしやすい。 |
≪問題点≫
・ | 漏れがあると、低換気を招くためリークテストが重要。 |
・ | 気道抵抗に対して、無理やり送り込むため気道内圧が上昇する。 |
従量式人工呼吸器波形
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