SAI〜 この手が君に届くまで 1 僕がこの学園に入学することが決まったのは堕天使たちとの戦いが
日に日に激しくなっていた頃だった。 堕天使というのはこの世に存在する生き物のどの生態にも形態にも 属さない生物で、その姿は人の形をとってはいるが 背に大きな翼と人の科学では解明できない力を持っていた。 なぜ堕天使がわれわれの前に突然姿を現したのか、どこからやってきたのかは 今の所全くわかっていない。 ある日突然この地上に現れたんだ。 (おそらくは他の星から移ってきたのではないかという説が一番有力らしいが。) 彼らの容姿は僕らとそう変わるわけではない。 古来から各地で伝えられてきた天使のように美しい大きな翼があるため そういう呼び名がついた。 が、彼らが持っていたのはそれだけではなかったんだ。 彼らは人の命を糧として生き、殺戮した。 そして彼らのいう「人間狩り」は無差別に行われ残虐を極めた。 今までいがみ合い争いをしてきた国々が彼らの出現でそれらを停止させたのは 皮肉といしかいいようがないが、それほどまでにこの事態は急を要したんだ。 各国の首脳陣が連日知恵と金そして優秀な人材をかけて対策を講じた。 そうして集められたエキスパートたちにより共同で開発されたのが『サイ』だった。 『サイ』は堕天使族と戦闘するために作られたロボットだといわれてる。 「サイ」はパイロットを媒介してその内なる力を増長させる力を持っており唯一 『堕天使』と対等に戦える人間の手段だった。 僕はその『サイ』のパイロットとして選ばれ地下基地にあるこの学園(パイロット養成所)にいる Aクラス候補生と呼ばれる僕らは表向きは候補生だが既に戦闘にも出動していた。 というのも『サイ』に適応できる者は少なくそしてその限られたパイロットも戦闘時間は 15分が限界なのだ。 サイに搭乗するのはパイロット2人。 一人では精神的にも肉体的にも負荷がかかりすぎてしまうため二人で補う。 そうして実際僕が「サイ」に搭乗して感じたことはあれは 「人の作ったものではない」ということだ。
1話目短くてすみません。 創聖のアクエリオン観ておられた方いらっしゃるでしょうか? 声優繋がりということで、麗花をアキラくん フタバをヒカルのイメージで 書いてます。ご存知の方はストーリーが見えたかも(苦笑い) 2話目からはヒカルが登場
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