直が気持ちよく寝ていたらのそりと布団に誰かが入ってくる
気配がした。
直が確認するまでもなくそれはらんなんだが。
らんは怖い夢を見た時や人恋しいとき直の布団に無断で入り込
むのだ。
まあ別に直もそれが嫌ってわけでもなくて。 第一一度寝たらよっぽどの事がない限り起きない直は らんが布団にもぐりこんだぐらいではまず目が覚めない。
「ねえ、ナオ・・」
「んんん・・・ な・・に?」
直は無意識に返事を返す。
らんは直をふわりと抱き寄せると足を直の足に絡めた。
「ナオあったかい〜。」
トクントクンとなる心臓の音がお互い同じ規律で流れてる。
実はナオもらんにこうやって抱きしめられるのはまんざらではない。
なぜだかわからないけどこうしているとすごく満たされた気がして
気持ちいいんだ。
きっとお母さんのお腹にいる時から二人でこうやって鼓動の音を 聞いてたんだって思う。
ってことは羽柴や夜も一緒にお腹の中でこうやって聞いてたんだろな。
夢の中で直はそんな事を考えてなんだか可笑しくなって笑った。
だってあの二人だったらきっとお腹の中でも喧嘩してそうだろ?
まあ、喧嘩を吹っ掛けるのは羽柴の方なんだろうけど・・・。
そんな事を想像しながら笑うと絡められた足に力がこもった。
『ナオ 空のこと考えてたでしょう?』
少し拗ねた声でらんが聞いてくる。
『まあね。』
『ねえ。どんな夢。僕にも教えてよ。』
『らんには内緒。』
『あっずるい。夢の中なんだから教えてくれてもいいでしょ?』
それでも笑いながら誤魔化すとらんの手が思わぬところに伸びた。
『じゃあいいよ。ナオの弱いところを・・・るから。』
『えっ?』
らんの指がパジャマの中に忍び込む。
『なに・・・あっ。』
心もとない声をあげて直はらんから逃げるように身体を折り曲げた。
『ダメだよ。ナオこれは夢の中なんだからね。そんなことしたって ほら・・。』
『やああっらん・・どこ触ってんの・・。』
らんは直自身をなでる様に触れた
なんで。こんなに簡単にらんに触れられるの? そんな事を考えてるとらんが可笑しそうに笑った。
『だってこれ夢の中だもん・・。』
直が絶句してるとらんが優しくそこをなでながら言った。
『ナオまだ・・・ちゃんと剥けてないんだね。だから羽柴と
したくないの?恥ずかしい?』
夢の中でも直は体中が熱くなるのを感じた。
『な・・・何言ってんだよ。らんのバカ!!』
『バカはナオだよ。いいんだよ、別に。僕だってほらね。 まだちゃんと剥けてないんだから・・。」
そういってらんは直の指を自分のものへと導いて行って・・・。
『ちょっとらん、何すんだよ。』
『いいの。いいの。もともと僕たち一つだったんだから。 さわりっこしたって恥ずかしくないよ。』
そういいながららんは直の襞を丁寧に剥いていく。
『らん!!』
『ちゃんとこうしておかないと、ダメなんだって。夜がいってたよ。』
『夜がって?』
『夜ね。いつも僕の剥いてくれるの。こんな風に・・。』
『あっ』
らんの言ったことを想像したのと指の動きでぞくんとそこが熱を持つ。
『やめ・・・らん。』
『きっと空だってしてくれるよ。』
『何いって・・・んんんやあ、らん、ダメだって』
思い通りにならない身体とらんのいやらしい台詞に体は反応して、
そして頭の中ではもっとやらしい空想をしている自分がいた。
今日の生物室の夜とらんの姿が次第に羽柴と自分にかわる。
やがて全裸になった羽柴がオレに触れてて、
オレは真っ赤になりながらも羽柴に媚びるようにそれを受け入れてた。
『いっああダメ〜。くうちゃん!!』
我慢できなくなって吐き出した瞬間、リアルな濡れた感触に 気づいた。
「な・・何・・?」
「ナオこんな時に目を覚まさなくていいのに・・。」
らんは自分自身に伸ばしていた手のやり場に困り顔を真っ赤にしていた。
見てはいけないものを見てしまったショックと今までの自分の
やましい夢との両方で直の顔も真っ赤になった。
「あのオレ・・・えっと見てないからって・・・らん何?」
らんは直の手を掴むとそこへと導いた。
「ごめん。ナオ僕もう我慢できそうにないの。
ねえ。ナオもイカセテくれる。僕にしてくれる?」
そんな事をらんに言われて直はますます顔を赤くした。 ひょっとしてさっきのって・・・夢じゃなかったとか。
「ナオまだひょっとして寝ぼけてる?
ねえ、僕のもまだちゃんと剥けてないでしょ?」
夢の中のことと同じことを言われて直は絶句した。 やっぱりさっきのは夢じゃなかったんだ。
直がおそるおそる触れるとはりつめたらんのものはもうじゅん
と濡れていた。
「んんんn・・・ナオ・・。」
らんの唇からこぼれた吐息がすごく色っぽい。
直はらんに急かされる様に指を動かした。
すごくまずい事をしてる自覚はあった。でも
一人でしてるらんがなんだかとても切なくかんじたのだ。
「らん。いい・・?」
「ナオ・・・へた・・まどろっこしい。」
「ごめん。」
咄嗟に謝った直だったが一体どうすればいいのか良くわからなかった。
「謝らなくていいよ。これから空に教えてもらえばいいんだから。」
「らん。何言って!!」
「さっきイク時に空の名前呼んでだくせに・・。」
らんのいった事に驚いて指が止まった。
「な・・ナオ・・・やめないで・・。」
「だって・・。」
「言わないよ。誰にも・・・言わない。だからナオも約束して・・・
僕がこれからいうことを絶対に・・言わないで。」
荒い吐息と一緒に吐精した瞬間らんはもっとも愛しい人の名を
呼んでいた。
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