学校で視力検査を実施しているためか、
近視の度を視力で表現する人が多い。
「どのぐらい眼が悪いのですか?」
という問いかけに
「だいたい0.1ぐらいです。」
と答えてしまうのである。
視力検査の結果では0.1だったかもしれないが、
これは、あくまで「視力」が「0.1」なのであって
「近視の度」ではないのである。
では、「近視の度」とは何か?
それは、眼科や眼鏡屋で用いるディオプトリー(D)という単位を持つ値なのである。
眼科で診察してもらった後に「めがね処方箋」というものをもらうのだがご存知だろうか?
眼鏡屋で眼鏡を作るときに必要となるものである。
処方箋をもって薬局に行くと、病状にあった薬を処方してもらえるのと同じイメージである。
このめがね処方箋に「近視の度」が書かれているのである。
厳密には近視の度にあった「眼鏡レンズの度」が書かれているのだが、
通例、この「眼鏡レンズの度」=「近視の度」として扱っている。
近視の度は、眼科で行う視力検査で、
眼鏡レンズを次々に換えていくことで測定される。
経験した人には分かるが、
普通の眼鏡と違う変な眼鏡を掛けさせられて、
視力検査用の指標が読めなかった場合には
眼鏡のレンズを入れ替えられて
レンズが変わるたびに視力検査用の指標がはっきりと見えていくアレの事である。
では、視力と近視の度の関係はどうなっているのだろうか?
次の表を見て欲しい。
眼鏡の度 | -1.0 | -2.0 | -3.0 | -4.0 | -5.0 | -6.0 |
---|---|---|---|---|---|---|
裸眼視力 | 0.5 | 0.2 | 0.1 | 0.08 | 0.07 | 0.06 |
補正視力 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 0.9 |