養殖場

 ずいぶん前になるが、右手に見える作業小屋では川魚の養殖が行われていた。
 今でもコンクリートで作られた水槽がそのまま残っている。たしか、アマゴやイワナの養殖を手がけていたということを聞いたことがある。うまくいっていたのかどうかは、詳しくは知らない。だだ、今はやっていなくて、その時の施設がそのまま残っているだけだ。

 車を運転しながらいつも見ているが、作業小屋と川向こうに見える竹野町のグランドがいい感じの風景をつくり出している。
 本当に久しぶりに、スケッチに出かけた。山陰線のレールを横切りトラクターの入った田圃の畦に腰掛けスケッチした。これから水が入り、いよいよ田植えが始まる。もうすぐあの一面の緑に出会えると思うと、嬉しくなってきた。
 線路脇の電信柱にカラスがとまっていて、スケッチが終わって立ち上がると同時に、彼も飛び立っていった。

2009,5,6


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