そば用語辞典   < Mobile 辞典へ   < PC 辞典へ

泉光院 江戸旅日記
 
「泉光院 江戸旅日記(山伏が見た江戸期庶民のくらし 石川英輔著)」は、日向国・佐土原(宮崎県宮崎郡佐土原町)の山伏寺住職・泉光院が文化9年から15年(1812〜18)にかけて南は鹿児島から北は秋田までの諸国を旅した修行日記。「そば」という観点からも、その当時の地域独特のそばの風習が書かれている。例えば、「東北や甲信越の一部には元日を祝う正月そばを打つところもあった」。甲斐国下積翠寺村で正月を迎えた時には「元日の朝七ツ(四時頃)、そばを儀式に食し、すぐに鎮守へ行った後で雑煮を祝う習慣」「親類や近所の人が年礼に来たときも、最初はそばを出して、後で雑煮を出す習慣」とある。ここでは、大晦日の最後の食事として年越しそばを食べるのと、新年の最初の食事にそばを食べるのとはもともと一続きの風習だったらしいと記されてる。
 
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