滋賀県の6分の1の面積をしめ、日本最大の湖である琵琶湖。
かつては都から近い淡水の海として「近淡海(ちかつあわうみ)」と呼ばれましたが、測量技術が発達した江戸時代中期以降は湖の形が琵琶に似ていることから「琵琶湖」と呼ばれるようになりました。
そんな琵琶湖と滋賀県内の風景を紹介します。
近江八景
室町時代に中国の瀟湘八景になぞらえて、琵琶湖の南部から選ばれた八箇所の名所です。
江戸時代の浮世絵師・歌川広重の浮世絵によって広く世間に知られることとなりました。

粟津の晴嵐
(粟津の松並木)

瀬田の夕照
(瀬田の唐橋)

矢橋の帰帆
(矢橋港の常夜灯)

唐崎の夜雨
(唐崎神社)

三井の晩鐘
(三井寺)

石山の秋月
(石山寺)

比良の暮雪
(比良山系)

粟津の晴嵐
(粟津の松並木)
膳所
滋賀県淡水養殖漁業協同組合の事務所がある水産会館は大津市の「におの浜」というところにあります。
江戸時代には膳所藩・本多氏6万石の城下町として栄えました。近くには旧東海道が通り、歴史情緒ある町です。

義仲寺
粟津で源義経の軍勢に打たれた源義仲(木曽義仲)の菩提を弔って立てられた草庵が始まりとされています。江戸時代の俳人・松尾芭蕉がこの寺を愛し、遺言によりこの寺に葬られました。

義仲寺 境内
境内には義仲と芭蕉の墓が隣りあって建てられています。
芭蕉の弟子・又玄の句 『木曽殿と背中合わせの寒さかな』
(JR琵琶湖線「膳所駅」/京阪石山坂本線「京阪膳所駅」下車)

膳所城跡
慶長6年(1601年)徳川家康の命により藤堂高虎が築城しました。
長く本多氏6万石の居城としていましたが、明治維新で廃城となりました。
現在は公園として整備されています。
(京阪石山坂本線「膳所本町駅」下車 )
琵琶湖の漁法
琵琶湖の魚を取るために様々な漁法が行われています。
その中には鮎苗を取るために生まれた琵琶湖独特の漁法である「えり」や「やな」といったものがあります。

えり
湖岸から沖合に向かい矢印型に網を張り、湖岸によってきた鮎を「つぼ」と呼ばれる部分に誘導して漁獲します。

やな
河川において土嚢や杭を半円形に積みその上に「すのこ」を設置し、川を上ってきた鮎を「おとし」と呼ばれる部分に誘導して漁獲します。