 府民の森ひよし
森林倶楽部
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このほど、府民の森ひよしに炭窯が誕生しました。「ひよし窯」と命名されたこの炭窯は、南丹市日吉町四ッ谷
在住の3名の元炭焼き職人によって、約一ヶ月の製作期間を経て完成しました。木炭の効用が見直されつつある昨今、
炭焼きに関するニュースをよく目にするようになりましたが、このひよし窯は昭和30年代の頃まで四ッ谷周辺で製作
していたという伝統的な工法で炭窯を復活させたことに大きな意義があります。
さて、近頃身近な環境問題の一つに里山の荒廃が指摘され、その保全に向けた取り組みか全国で大きな運動となっ
て広かりを見せています。里山とは、人の手が加わった集落や人里に接する山をさし、昭和30年代の頃までは主に薪
炭を供給する場として利用してきましたが、燃料革命以降その多くが放置されたり、開発によって失われていきまし
た。里山の保全運動は、もう一度身近にあった自然を取り戻し、私たち日本人の心のよりどころとしての風景を復元
しようとするものです。しかし、このような運動の多くは経済活動としての基盤の上に成り立っていないため、単発
的なイベントに終始しがちで結果として表面的な整備に止まることが多いように見受けられます。今後は、ひよし窯
に定期的に火入れがなされ、できた木炭が多くの人びとによって、大いに利用されることを期待いたします。
最後になりましたが、ひよし窯の製作にご尽力いただきました元職人の上原慶太郎様、福島隆治様、磯部茂様、
ボランティアとしてご参加いただいた皆様、そして炭窯復元の企画及び実施に関わられた京都府南丹広域振興局及び
南丹森のエコミュージアム専門協議会の関係各位に心よりお礼を申し上げ、刊行の言葉といたします。
平成20年3月
南丹市日吉町郷土資料館
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