1981年8月22日午前10時頃、台湾・台北発高雄行き遠東航空103便ボーイング737-222(B-2603)が、台北を離陸後、台北の南南西約150Kmのサンイー上空で空中分解し山中に墜落した。
この事故で乗員乗客110名全員が死亡した。(邦人18名含む。)
事故機が高度22000フィートを巡航中、与圧隔壁と塩水の影響で腐食していた貨物室の外板が客室与圧に耐えられなくなり破壊したことが空中分解の原因であった。
本件事故の後、イギリスでは民間航空庁が、運航サイクル55000サイクルを越えるボーイング737の点検を命じ、後に外板の交換を命じた。ボーイング社も古いボーイング737を点検するように航空各社に要請するとともに、これまでよりも厚い外板を製造し、交換用外板を供給した。
なお、本件事故から6年8ヶ月後、アロハ航空機事故が発生した。アロハ航空は交換用外板を発注していたが、供給が間に合わなかった。本件事故を教訓に直後に徹底した対応が行なわれていれば、防ぐことが出来た事故であるといわれている。