YS−11

 DC-3の後継機種需要を狙い、日本航空機製造が世に送り出した初の純国産双発ターボフロップ機。僅か1200mの滑走路でも運航可能という秀でたSTOL性能を誇る本格的旅客機であり、国内ローカル線向け機材として開発された。原形初飛行は1962年8月30日。東京オリンピックの聖火輸送に携わったことでも有名である。呼び方としては「わいえすじゅういち」と呼ばれることが多いが、「わいえすいちいち」が正しい。1973年に生産終了。生産機数182機。全日空日本エアシステム(現日本航空インターナショナル)が主力なユーザーだった。
 2006年9月30日、日本エアコミューターの沖永良部発鹿児島行きの運航をもって日本の空から退役した。航空法改正で新たに義務付けられたTCASの設置に対応できなかったために退役させざるを得なかったという。同社に最後まで残ったYS-11(2機)はフィリピンの航空会社に売却され、再び異国の空を翔ることとなった。

スペックA-200型A-500型A-600型
全日空YS-11
全幅26.0m26.3m26.3m
全長32.0m32.0m32.0m
全高8.98m9.0m9.0m
最大離陸重量24500Kg
最大巡航速度472Km/h
最大航続距離2278Km
エンジン型式RRダート 10Mk542-10K

関連書籍:書名のリンクをクリックするとamazonの該当書籍の紹介ページが参照出来ます。

前間孝則YS‐11〈上〉国産旅客機を創った男たち (講談社プラスアルファ文庫)(文庫版は上・下巻2巻立て)講談社
前間孝則YS‐11〈下〉苦難の初飛行と名機の運命 (講談社プラスアルファ文庫)(文庫版は上・下巻2巻立て)講談社
上記文献のうち現在も流通しているものについてはこちらでも入手できます。
 

関連事件事故

〔国内(日本の航空事故総覧)〕

〔海外(世界の航空事故総覧)〕

YS−11

(C)1997-2009 外山智士

ホームページに戻る
民間航空データベース表紙へ
航空機のページに戻る