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たぶん最終号です(12号以降を誰かご存知ですか)。記事を呼んでいても「今号で終わり」などという雰囲気は全く感じられません。ただ2、3号前から発刊の遅れに対するお詫びや、会員募集の停止などちょっと危うそうな文も見受けられました。そして「ラッツ・アンド・スター・コーナー」の文頭に「ルイードR&Bグラフィティ・クラブの会報としての配布は今号で最終回となった」と書かれています。関係者は最終巻となるのを知っていたのかどうかは私にはわかりませんが、すくなくとも発行を続けていく意思はあったはずとおもいますのでやっぱり残念ですね。さて、特集のThe Mellowsは私が最初に入手したRELICの"The Golden Groups"でした。まだDoo Wop初心者であった私は以降このシリーズを見つけても買う事はありませんでした。というのもその頃はThe Teenagers・The Flamingos・The Heartbeats・The Harptonesといった洗練されたニューヨークのボーカル・グループを聞き始めたばかり。そこにThe Mellowsでしたからやはりキツかったです。特に女性のリード・ボーカルというちょっと単調になりがちなサウンドだったのも要因でした。記事によると当時は日本だけでなく本国アメリカでさえ再発掘の遅れているグループだったようです。彼等も正式なアルバムはありませんのでお話はシングル中心で、Tresure誌の最も得意とするところです。全13ページというのはマイナー・グループにしては本当に大特集です。次のThe Medallionsの方がまだ有名ではないでしょうか。本誌ではThe Penguins・The Meadowlarksに続くDootoneの売れっ子グループとなります。The Letterのヒットを持っていますが、やはりThe Penguinsの陰に隠れてしまうのは仕方のないところです。今回のFlamingo Roomはシングル盤を選出します。各自が一位に掲げたのはKaleidoscope "We're not getting any younger"・Tompson Brothers "You brought love into my life"・The Modurations "What good am I"・The Intruders "She's a winner"でした。さて「私が目撃した今世紀最大のドゥー・ワップ・ショー」とはいったい。主催者はMark Del Costello(Doo Wopコレクターとして有名な人物)で、「American Black Vocal Harmony History」という映画を撮るために私財を投じて約20万ドルをかけて撮影した作品。どんな映画なのかというと150人の観客(ごく少数しか生で見られなかったようです)を前にかつてのDoo Wopスター・グループを、それもできるだけオリジナル・メンバーに近い編成のグループのライブを記録していく、という作品(元々はドキュメンタリーにしたかったが、グループ・メンバーのスケジュールのやりくりがつかなかった為に最終的にライブを撮影するという形になった、と書いてあります)です。登場するのはThe Five Keys・The Spaniels・The Ravens・The Channels・Jive Five・The Silhouettesといった面々です。映画のタイトルは「The Woodstock of Rhythm & Blues」(本文中には「American Black Vocal Harmony History」というタイトルも書かれています。こちらがドキュメントを撮るときのタイトルだったのかもしれません)です。1983年9月11日にニュージャージー州バーリントン・コミュニティ・カレッジにあるスタジオでショーが開催されました。司会はBobby Jay(The Laddinsのベース・シンガーでDJでもある)が担当The Brooklin Quartet・The Five Keys・Baby Washignton・The Silhouettes・The Laddins・J. R. Berry・The Desires、そしてThe Spanielsが登場というところまで書かれています。以下次号に続くとあります。が、肝心の次号が発行されていないのでステージの以降の様子がわかりません。このフィルムがいつごろ公開されたのか、あるいはされていないのか。現在見る事ができるのか。そのあたりのことも何も書かれていません、あー知りたい。テイチクのVee-Jayコレクションの第2シリーズは非常にマニアックなコレクションで、発売当時は全く知りませんでした。ジャケットも良いものが多いです。以下発売の10枚です。Sam Cooke "Gospel in my soul"・John Lee Hooker "I'm John Lee Hooker"・The Flamingos/The Moonglows "On dusty loads of hits"・Jerry Butler "Your precious love"・Various "Panorama of R&B groups"・Various "Chicago down home blues"・Various "Mid-western jump"・Various "Southern R&B"・The Dells "Their restress days"・Various "The panorama of R&B groups 2"です。いろんなコーナーが現れては消えでしたが、今読み返しても決して古さを感じる事無く何かと役に立っています。ましてや今のようにパソコンなんてなかった時代の手作り感丸出しの本誌を制作しつづけたTresure誌に感謝します。